(1)手術を受けても射精機能を温存する選択肢がある

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 泌尿器科医の工藤大輔先生(八戸平和病院)はこう話します。

「前立腺肥大の手術にはいくつか種類がありますが、従来の方法では射精機能が失われる可能性が高いとされてきました。排尿は改善しても、性機能低下でショックを受ける方もいらっしゃいます」

 射精は単なる“快感”ではなく、男性の自尊心や活力にもつながる大切な機能。射精を失うショックは大きいと感じます。

 ですが最近、状況が変わりつつあります。前立腺を削らずに、インプラント(体内に埋め込んで尿道を広げる人工物)で前立腺を持ち上げて尿道を広げる新しい治療(PUL:前立腺吊り上げ術)が登場。前立腺を切らないため、射精機能を温存できる可能性があると期待されています。

「前立腺の大きさや症状によって向き不向きはありますが、“性機能を守りたい”方には選択肢のひとつです」と工藤先生。

 ただ、ここに大きなジレンマがあります。この“性機能を守る可能性のある治療”は、現時点では保険適用外(自由診療)となるケースがほとんどなのです。排尿を改善する手術は保険適用なのに、性機能を守る手術は自費。なんとも不思議に感じてしまいますが、制度の問題といえるでしょう。

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