著者のコラム一覧
池田陽子薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

【ムール貝】腎のパワーを高めて全身を温め、夜間頻尿を改善

公開日: 更新日:

 腎が弱るとその影響は膀胱を直撃します。尿の量を調節したり、膀胱に尿を溜める機能が弱まって尿意を感じやすくなるのです。

 さらにシニアの場合、腎が冷えて弱る「腎陽虚」と呼ばれる状態のケースが多くみられます。生命力の源である腎が冷えると、全身を温める機能も低下して冷えが強く、とくに下半身に顕著に現れる傾向があります。疲れやすい、下半身がむくむ、軟便・下痢しやすいといった不調もみられます。

 改善のためには、腎を温め、その働きを高める食材を摂り入れることが大切です。

 おすすめは「ムール貝」。パエリヤやブイヤベースでおなじみの貝は、腎のパワーを高めるとともに、全身をしっかり温める優れた効能があるのです。優れた滋養強壮効果があるため、疲労回復にもおすすめ。また、食欲不振、息切れ、慢性下痢、めまい、物忘れの改善にも役立ちます。

 ムール貝は、最近では業務スーパーやネットで冷凍品も販売されています。下処理も不要でそのまま手軽に使えるので、ぜひ積極的に取り入れてみましょう。

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