(1)薬が消える…戦争がもたらす「薬飢饉」

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■医療に頼らない生存技術が必要

 こうした状況で人はどう健康を守るのか。カギは「医療に依存しない生存技術」だ。医事評論家で長浜バイオ大学元教授(医療情報学)の永田宏氏が言う。

「当時と今では医療制度、製薬技術、流通体制が大きく異なります。そのため、歴史的事例は参考にはなるものの、そのまま今に当てはめることはできません。ただ、軽症に自ら対処する力、感染を防ぐ衛生習慣、そして病気になりにくい身体を維持することが大切です。戦時では私たちがいま追い求めている高度医療とは対照的な、基礎的で実践的な力が問われます。私たちは長らくこの視点を忘れてきましたが、国際秩序が揺らぐ今、医療に頼る健康の前提を見直す必要があるのです」

 ただし、医療に依存しない生活習慣は医療を代替するものではない。あくまでも補完的な役割であることを忘れてはならない。=つづく

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