(5)精神疾患がないのに強制入院…金銭トラブルのある家族の同意で

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 江口さんは、ベッドと便器だけの悪臭がするコンクリート壁の「個室」に入れられた。食事は、どんぶり飯、どんぶり汁で薬のにおいがしたため、3分の1しかとらなかった。食後に看護師から服薬を指示され口の中を確認されたが、江口さんは舌の下に薬を隠し、看護師が部屋から出た後にトイレなどに吐き出した。それでも朝食後に眠くなり昼まで寝ていた。

 入院9日目、長谷川式認知症スケールで検査された。看護師は「あれ、ずいぶん解けてますね」と驚いた。女性医師はカルテに「長谷川式21点 非認知症」と書いた。

 その後、薬の副作用が目立ってきた。日記をつけていたが、目の焦点が合わず文字が二重三重に見えた。体力が落ち、便器にしゃがむと膝が耐えられなくなって便器の中に尻が落ちた。失禁も始まった。とてもつらく、今後どうなるか不安になり、「これは正しい治療じゃない」と思った。

 妻に電話して状況を伝えた。看護師だった妻は、薬の影響で脳や神経がダメージを受けていると感じた。病院に電話して退院を懇願したが、病院は「入院に同意した家族の同意がなければ退院させられない」と言った。

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