お金が心配…突然の病気による「アーリー・リタイア」
先日もNHKの日曜討論でさかんに「高齢者は投資して運用すべき」と熱弁する人がいました。おかしな主張です。投資は賭けです。投資するお金があっても、失ったときに補填する術がない人は、インフレで多少は目減りしようが、ためたお金はしっかりと現金で持っておくべきです。お年寄りの多くは、ある程度のお金があれば、なんとか生活していけますから。
「仕事辞めようかなぁ? でもお金は大丈夫かなぁ……?」
私の患者さんも、60歳以上はみんな心配しています。リタイアを余儀なくされる日が迫っているからです。他の病気にでもなって入院して、いろいろ持ち出しも多くなるかもしれません。でも、再雇用をうたう企業も、想像を絶する低賃金です。
「あと何年生きられるかなぁ?」と「いくらかかるのかなぁ?」は、誰においても究極の問い、というより差し迫った大きな壁です。
「平均的な健康寿命と、おやじが死んだ年を参考にして、だいたいあと○○年ぐらいかな……下手に長生きしてもカネないし……」
これが一般的な認識でしょう。ありがたいことに、心臓の手術を受けたから「平均よりマイナス10年!」とかいう人は今までひとりもいません。むしろ「心臓の手術したから長生きできてる!」とする患者さんばかりです。
でも、そういって手術の後、ずうっと私の外来に通ってくる患者さんは「いろいろと恵まれていて選ばれた人たちなのだろうな」と思っています。



















