松尾雄治さん(3)「勉強なんかするな」「運動だけやってろ」「五感を磨け」のユニーク教育
「それまで痛み止めを患部の周りにたくさん打っていたんです。でも、すぐに薬が傷口から漏れてしまって効かない。そこで、ちょっと違う場所、すねの部分に打ったら、効いたんです。奇跡的に痛みが引いたように思えたんですが、あとからビデオを見れば、全然、走れていない。ボールが来れば、本能的にちょこちょこと走っているだけでした。マトモに動けない男が試合に出てしまった。絶対にやってはいけないことを現役最後の試合でやってしまって、申し訳ないというか、恥ずかしい気持ちでいっぱいでした」
──松尾さんは高校時代に全国優勝を果たし、明大では2度優勝。2度目は社会人の三菱自工京都も破り、大学で日本一になっていますね。その後、釜石で7連覇。輝かしい戦績ですが、一番印象に残っている試合となると、最後の同志社戦になりますか?
「それと大学1年の時の早大戦ですね。当時早稲田は最強チームで35連勝中。明治は対早大戦12連敗中でした。ともに大学選手権を無敗で勝ち上がり、秩父宮で相まみえた。劣勢でしたが、ラストプレーで一瞬の隙を突いた僕のパスが通り、逆転トライで優勝したんです。あまりにも劇的な幕切れで、現実なのか、と信じられない思いでしたね」


















