コーヒーで眠気を飛ばす人ほど危ない…午後の一杯が“翌日の眠気”を招く悪循環の正体
午後の一杯が翌朝に響くワケ
「夜に飲まなければ、睡眠には影響しない」と考える人も多いでしょう。ところが、午後に飲むコーヒーだからといって、必ずしも安心とは限りません。
カフェインは摂取後も数時間にわたって体内に残ります。分解される速さには個人差があり、飲む量や体質によっては、就寝よりかなり前に飲んだ一杯でも、睡眠に影響することがあります。
午後遅くに飲んだコーヒーによって、寝つきが悪くなったり、眠りが浅くなったりする人もいるのです。
厄介なのは、本人がその変化に気づきにくい点です。
いつも通り眠れたつもりでも、翌朝は頭が重く、昼前からだるさを感じる。夜中に目が覚めても、加齢や仕事のストレスが原因だと思い、コーヒーとの関係を疑わない人は少なくありません。
午後の眠気を一杯のコーヒーでしのぐ。その影響で夜の睡眠が妨げられ、翌日はさらに眠くなる。そして、またコーヒーに頼る…。この悪循環に陥ると、疲れが抜けない本当の理由が見えにくくなります。
気になる人は、最後にコーヒーを飲んだ時刻と、翌朝の体調をまず1週間ほど記録してみてください。
「夕方の一杯を控えた日は、朝の目覚めが少し楽だった」と分かれば、自分に適した飲み方や時間帯を見つける手がかりになります。
「疲れたから飲む」がもっともキケン
コーヒーをやめる必要はありません。睡眠が足り、食事も取れているときの一杯は、気持ちを切り替え、仕事に取りかかる助けになります。
反対に、寝不足や空腹をカフェインで帳消しにしようとする飲み方は勧められません。何杯も重ねて無理に覚醒させるより、水分を取り、軽く体を動かす。可能なら短い休憩を挟み、食事を整えるほうが先です。
運転中に強い眠気が出た場合も、コーヒーだけで乗り切ろうとせず、車を止めて休む必要があります。
飲んだ後に手が震える、動悸がする、落ち着かないと感じるなら、体からの警告と考えてください。量を減らす、飲む時間を早める、体調が悪い日は控える。それだけでも翌朝の感覚が変わる可能性があります。
コーヒーは、マイナスの体調をゼロに戻す薬ではありません。眠いときほど反射的に手を伸ばさず、昨夜の睡眠と今の空腹を確かめてから、その一杯を決めてください。
(構成=西脇章太/にげば企画)
▽小倉行雄(おぐら・ゆきお) 名古屋大学医学部卒業。アルゴメディカルサロン院長。医療法人社団明照会 理事長。労働衛生コンサルタント。 愛知県最大規模の訪問診療グループを率いる傍ら、最新の遺伝子検査・診断を用いた次世代医療を実践。経営者やトップアスリートのパフォーマンス向上、および健康最適化において高い実績を上げている。
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