サクランボ収穫量が今年も激減か…不作続きで生産者は大打撃、離農者が続出の危機
コメの高騰が一向に収まらない中、気象庁によると今夏も猛暑になるとの予報だ。コメ不足解消が期待される今年度産米も、収穫量の減少が懸念されている。そんな中、今年はサクランボも不作になると予想され、一大生産地では警戒感が高まっている。
山形県は先月28日、今年のサクランボの作柄調査について、平年より「少ない」との結果を公表した。予想収穫量は9100~1万200トンで、平年比72~80%になるという。県内のサクランボの収穫量は全国の7割を占めるため、大きな影響が予想される。
原因について県は、春先の天候不順を指摘する。4月中旬~5月初めの開花期に、強風や降雨が続いた。受粉に必要なミツバチなどが活発に飛び回らず、果実の数が少なくなってしまったという。
昨年も、山形県のサクランボ収穫量は8590トンと、記録的な凶作だった。収穫期の猛暑で、実が熟しすぎてしまったことが影響した。また、一昨年の猛暑により、実が2つくっついて生育した「双子果」と呼ばれる規格外品も多かった。温暖化による異常気象が、生産者を悩ませている。