オランダ訪問の晩餐会での天皇のスピーチと雅子皇后…"旧宮家"に求められる「皇室外交」と担い手の難しさ
なぜ重要なのか。
それは、雅子皇后が、両国との親善を深めることに大きく貢献したからである。
日本は第二次世界大戦において、オランダ領東インドに侵攻し、多数のオランダ人を強制収容所に入れ、悲惨な目にあわせた。その点で、日本とオランダの関係には難しいところがある。
そのため、オランダ王室主催の晩餐会において、天皇がどういったスピーチを行うかに注目が集まった。天皇が直接過去の行為について謝罪すれば、それは政治問題にもなる。だが、過去に言及しないわけにはいかない。実際のスピーチは、そうした点に対する配慮が行き届き、両国の親善関係を深めるものになっていた。
スピーチを読んでみればわかるが、それは官僚などが用意したものではなく、天皇が自らの思いをつづったもになっている。その際、天皇は晩餐会が開かれる直前まで、皇后とともに原稿の推敲を行っていたという。
雅子皇后は、皇室に入るまで現役の外交官だった。その経歴が今回のスピーチには生かされている。皇后は、天皇にとって欠かせない「スピーチライター」なのではないか。そのことが今回が明確になったのである。

















