著者のコラム一覧
中西文行「ロータス投資研究所」代表

法政大学卒業後、岡三証券入社。システム開発部などを経て、岡三経済研究所チャーチスト、企業アナリスト業務に従事。岡三インターナショナル出向。東京大学先端技術研究所社会人聴講生、インド政府ITプロジェクト委員。SMBCフレンド証券投資情報部長を経て13年に独立。現在は「ロータス投資研究所」代表。

日米の相互関税は“不平等条約”…それでも株価が上がる不思議

公開日: 更新日:

 ラトニック商務長官は7月23日、ブルームバーグのインタビューで、「日本側がプロジェクトに資金を提供し、それを運営者に引き渡す。その利益の90%が米国の納税者に分配される」と説明。具体例として、医薬品工場や半導体製造施設などの可能性を挙げた。日本は、米国が選定したプロジェクトを実現させなければならない。

 例えば、米国が1000億ドル規模の半導体工場を国内に建設したいとすれば、日本はそのプロジェクト全体にエクイティーやローンなど、いかなる形であれ1000億ドルを提供する必要があるとした。

■年末相場は波乱含み

 日米は「ウィンウィン」ではなく、日本側の不平等条約にも見える。こうした状況にもかかわらず大手証券は株価予想を引き上げた。大和証券は25日付のリポートで日経平均株価の予想を2025年末4万4000円、25年度末4万5000円とした(従来予想は25年末、25年度末とも4万2000円で、これを据え置けば、今が株価天井で、この先、誰も株を買わない?)。「株高シナリオ」がないと、現状の高値で個人投資家は買わない。

 米国と対峙する日本。15%の相互関税により、今年度のGDPは下方修正必至だ。トランプ政権は四半期ごとに合意内容の精査をするとしている。年末は、相場波乱の公算もあろう。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃