市場は早くも「高市トレード」だが庶民に恩恵なし…サナエノミクスが招く株高・物価高の暗澹

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 経済評論家の斎藤満氏はこう言う。

「高市さんが掲げる経済政策は、円安・株高に誘導する、アベノミクスの二番煎じとも呼べる政策です。積極的に財政出動し、金利を低く抑えれば、企業業績を下支えすることになり、株価は上昇するでしょう。マーケットにとっては大歓迎の政策です。しかし、多くの庶民には、物価高騰に拍車がかかるという最悪の結果になりかねない。アベノミクスも、最後までトリクルダウンは起こらず、貧富の格差を広げただけでした。石破首相には、経済政策をアベノミクスから転換してくれるのではないか、という期待があった。もし、高市さんが総理になったら、日本経済は再びアベノミクス時代に逆戻りする恐れがあります」

 この先、市場からは「高市待望論」が噴出する可能性が高い。しかし、自民党が参院選に敗北した大きな原因は「裏金」と「物価高」の2つだ。もし、高市総理となったら、物価高騰に歯止めがかからず、自民党は次の国政選挙でまた惨敗することになるのではないか。

  ◇  ◇  ◇

 総裁選をめぐる自民党の内ゲバ、醜悪な暗闘については、関連記事【もっと読む】【さらに読む】などで詳しく報じている。

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