<第29回>“フィギュアの怖さ”を知らされたフリーでの重大ミス

公開日: 更新日:

連載鈴木明子 スケート人生「キス&クライ」

 フィギュアスケートに「付き物」といえばミス。見た目にわかるジャンプの着氷での転倒はもちろんですが、回転不足もミスの一つ。ターンやステップの細かい失敗を含めれば、ノーミスで演技を終える方が珍しいともいえます。

 そんな競技の性質もあるため、ほとんどの選手は完璧な演技を目標にしながらも、本番でミスをしても演技が続けられる準備を練習中から繰り返し行っています。

 例えば、ジャンプで転倒した場合の時間調整。演技中に転んでもプログラムの曲は止まってくれません。演技全体の時間は正確に決められているので、転倒でロスした時間は、その後のジャンプやステップ、技を省きながら時間を調整しなければならない。できる範囲内で元通りのプログラムに戻す「技術」が要求されるのです。そのため、選手の大半は毎回の通し練習中から「この場面で失敗した場合は、次のここを省く」といった具合に、さまざまな状況に対応できるよう訓練しているのです。

 それでも練習でやったことのない失敗が本番で出てくるのがフィギュアの怖いところです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」

  2. 2

    ドジャース「佐々木朗希放出」に現実味…2年連続サイ・ヤング賞左腕スクーバル獲得のトレード要員へ

  3. 3

    ドジャース大谷翔平32歳「今がピーク説」の不穏…来季以降は一気に下降線をたどる可能性も

  4. 4

    ギャラから解析する“TOKIOの絆” 国分太一コンプラ違反疑惑に松岡昌宏も城島茂も「共闘」

  5. 5

    巨人が李承燁コーチ就任を発表も…OBが「チグハグ」とクビを傾げるFA松本剛獲得の矛盾

  1. 6

    国分太一問題で日テレの「城島&松岡に謝罪」に関係者が抱いた“違和感”

  2. 7

    今度は横山裕が全治2カ月のケガ…元TOKIO松岡昌宏も指摘「テレビ局こそコンプラ違反の温床」という闇の深度

  3. 8

    国分太一“追放”騒動…日テレが一転して平謝りのウラを読む

  4. 9

    ドジャース首脳陣がシビアに評価する「大谷翔平の限界」…WBCから投打フル回転だと“ガス欠”確実

  5. 10

    大谷翔平のWBC二刀流実現は絶望的か…侍J首脳陣が恐れる過保護なドジャースからの「ホットライン」