名古屋欠場でも消えず マラソン福士「リオ切符」への懸念

公開日: 更新日:

「陸連はこっそり『内定』を出したんじゃないの?」

 そう思っているライバルもいるだろうが、あながち「外れ」とはいえない。

 女子マラソンの福士加代子(33)が、リオ五輪最後の選考会となる名古屋ウィメンズ(13日)に出場しないことになった。

 福士は1月の大阪国際で日本陸連設定記録(2時間22分30秒)をクリア、2時間22分17秒で優勝した。しかし、陸連は国内競技会の全レースが終わらなければ代表内定は出せない。福士は代表入りを確実なものにするため、大阪から1カ月半後の名古屋にエントリー。強行出場するはずだった。

 それを聞いた陸連の麻場一徳強化委員長は、「福士の走りは、強化委員が求めていた条件、記録、レース展開を満たす申し分ない、素晴らしいもの。(名古屋に)出場することは避けてもらいたい。メダルを狙うための盤石のプロセスを取ってほしい」と、異例の要望を出した。

 それでも福士の所属するワコールの永山監督は、名古屋で福士を走らせるつもりでいたのだが、この日欠場を決めた。陸連の尾県貢専務理事は「大阪国際女子マラソンでの身体的なダメージを考えると、今回の(福士の)判断は的確だと思います。まずは疲労を抜き、万全の状態で次の目標に向けて再始動してもらえればと思います」と、コメントを出した。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    侍ジャパンに日韓戦への出場辞退相次ぐワケ…「今後さらに増える」の見立てまで

  2. 2

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  3. 3

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  4. 4

    “新コメ大臣”鈴木憲和農相が早くも大炎上! 37万トン減産決定で生産者と消費者の分断加速

  5. 5

    侍J井端監督が仕掛ける巨人・岡本和真への「恩の取り立て」…メジャー組でも“代表選出”の深謀遠慮

  1. 6

    巨人が助っ人左腕ケイ争奪戦に殴り込み…メジャー含む“四つ巴”のマネーゲーム勃発へ

  2. 7

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  3. 8

    支持率8割超でも選挙に勝てない「高市バブル」の落とし穴…保守王国の首長選で大差ボロ負けの異常事態

  4. 9

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 10

    和田アキ子が明かした「57年間給料制」の内訳と若手タレントたちが仰天した“特別待遇”列伝