著者のコラム一覧
武田薫スポーツライター

1950年、宮城県仙台市出身。74年に報知新聞社に入社し、野球、陸上、テニスを担当、85年からフリー。著書に「オリンピック全大会」「サーブ&ボレーはなぜ消えたのか」「マラソンと日本人」など。

来季は3つの代表戦が…錦織圭を待ち受ける“超過密日程”

公開日: 更新日:

 暮れには30歳。錦織は、右肘の手術に踏み切った長期休養中に、デビュー以来9年間続いたダンテ・ボッチーニとのコーチ契約を解消……一連の重い決断は来季への固い決意、厳しい現状認識の表れだろう。その来季の日程が厄介なのだ。

 1月の全豪前に新たな国別対抗戦ATPカップが始まり、8月のオリンピック出場はデ杯参加が条件で、そのデ杯プレーオフを3月にホームで戦う。チーム戦では全力を出し切る性格にとって、3つの代表戦はかなりリスキー。復帰の年であり、まして不在中に力関係が劇的に変わった。

 ATPファイナルズは、21歳のステファノス・チチパスが26歳のドミニク・ティエムを倒して優勝した。ナダル、ジョコビッチは4強に残れずフェデラーも若手2人に決勝進出を阻まれている。他にも、23歳のダニール・メドベージェフは全米の準優勝に加えマスターズ2大会を含む4勝など若手が着実に台頭。一方で、ベテラン3強も4大大会のタイトルを総なめにしてトップ3を維持した。3人が持つ義務大会免除の特権は、特にオリンピックイヤーにはアドバンテージだろう。

 こうした状況下で、錦織がマイケル・チャンとの時限契約だけで“日の丸”を背負ったイバラの日程を健康に乗り切るのは難しい。新体制の発表はいまだない。そこでベルダスコの店にコーチ打診に出掛けてみたのだが、あいにくの不在。レストランをもう一軒経営するなど多忙だという。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動