国際大会で相次ぐ「ロシア除外」強豪国の欠場はスポーツイベントを変えるのか

公開日: 更新日:

「そんな大会のメダルに価値はない」

 ロシア国民はそう思っているに違いない。現在、ハンガリー・ブダペストで行われている世界水泳アーティスティックスイミング(旧シンクロ)のソロで乾友紀子(31)が優勝。世界水泳のソロ種目で日本人の優勝は初めてのことだ。ロシア選手は母国のウクライナ侵攻により出場が認められず、「シンクロ王国」不在の中での金メダルだった。

 ロシア勢は陸上界からもはじかれる。世界陸連は、組織的ドーピング違反で資格停止処分中のロシア選手は潔白を条件に「中立選手」として主催大会の出場を認めてきたが、ウクライナ侵攻の影響で7月の世界陸上(米オレゴン州)を含む主催大会から除外する。

 ロシア勢は2019年世界陸上で「中立選手」として出場し、男女で6個のメダルを獲得。ROC(ロシア五輪委員会)として参加した昨年の東京五輪では金20個を含む合計71個ものメダルを手にした。ROCは今年の北京五輪でも32個のメダルを取っている。「スポーツ大国」の除外は競技の勢力図をガラリと変えてしまい、「ロシア勢が欠場する国際大会のメダルにどれほどの価値があるのか」という声があるのも事実だ。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    高画質は必要ない? 民放各社が撤退検討と報じられた「BS4K」はなぜ失敗したのですか?

  2. 2

    大手家電量販店の創業家がトップに君臨する功罪…ビック、ノジマに続きヨドバシも下請法違反

  3. 3

    落合監督は投手起用に一切ノータッチ。全面的に任せられたオレはやりがいと緊張感があった

  4. 4

    自民党総裁選の“本命”小泉進次郎氏に「不出馬説」が流れた背景

  5. 5

    「二股不倫」永野芽郁の“第3の男”か? 坂口健太郎の業界評…さらに「別の男」が出てくる可能性は

  1. 6

    今思えばあの時から…落合博満さんが“秘密主義”になったワケ

  2. 7

    世界陸上「前髪あり」今田美桜にファンがうなる 「中森明菜の若かりし頃を彷彿」の相似性

  3. 8

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校

  4. 9

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  5. 10

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋