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山田隆道作家

1976年、大阪生まれ。早大卒。「虎がにじんだ夕暮れ」などの小説を執筆する他、プロ野球ファンが高じて「粘着!プロ野球むしかえしニュース」などの野球関連本も多数上梓。各種スポーツ番組のコメンテーターとしても活躍中。

虎の超新星・湯浅京己に期待 一世を風靡した藤川球児の再来を重ねる

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ドラフト下位からの叩き上げ

 もうひとつ、阪神が得意とするのは、ドラフト1位や自由枠で獲得した期待の大型投手をリリーフとして覚醒させる手腕である。その元祖は藤川球児かと思いきや、それ以前にも葛西稔や遠山昭治、中西清起らの成功例があり、藤川後にも安藤優也(先発としても活躍したが)、筒井和也、榎田大樹あたりが思い浮かぶ。現在では岩貞祐太、馬場皐輔(今季は不振だが)がその系譜だろう。

 そして最後が阪神の投手育成の真骨頂とも言える、ドラフト下位からの叩き上げである。その代表格は久保田智之(5位)だろうが、他にも桟原将司(4位)、橋本健太郎(4位)、渡辺亮(4位)、西村憲(4位)、松田遼馬(5位)ら、短期間ながら印象深い活躍をしたリリーバーは数多い。現在では左腕クローザーの岩崎優(6位)がその系譜にあたるが、今季はそこにもう一人、湯浅京己という超新星が現れたから、これはもうさすがの手腕としか言いようがない。

 湯浅は高卒から独立リーグを経てドラフト6位入団。その後3年間は二軍でじっくり育成し、4年目の今季に初めて開幕一軍を果たすと、またたくまに大ブレーク。今や阪神のリリーフエースと呼べる存在であり、右の本格派で奪三振能力の高いピッチングスタイルから次期クローザー筆頭候補と目されている。

 まだ23歳。最速156キロ。そんな湯浅に藤川球児の再来を重ねる虎党は多いことだろう。もちろん、私もその一人だ。

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