【主力野手】森下は“天才型”で今岡誠訪に近似、近本の分析力はチーム随一
ホークアイを駆使
──前回、佐藤輝明は金本知憲と攻め方が似ているという話がありましたが、2000年代で天才タイプといえば、今岡真訪がそうでした。
「その点で森下は、今岡に近いかもしれませんね」
──投手としても、読みづらい打者といえそうです。
「読みといえば、今のメンバーだと近本が一番だと思います。僕に聞いてくるのは『球種は何が多いですか?』ということくらい。ホークアイという映像分析システムを使って、自分自身で投手ごとに、真っすぐの回転がどのくらいシュート回転するのか、スライダー回転するのか、スライダーはどう曲がるか、何センチ動くのか、変化量はどうなのかといった点を研究、分析して打っていましたから」
──昨季は、打率.232と精彩を欠いた中野が、今季は2番で機能した。
「技術的なことはハッキリはわかりませんが、昨季は見ていて強く振ることを意識したことが逆に出たのかもしれないな、とは感じていました。ただ今年は結果が出ていますから。輝にしても今年はフルスイングしているようには見えませんが、もしこの打ち方で結果が出てなかったら、周りからもっと振れと言われているかもしれません」
──今季は大山悠輔の5番がハマりました。
「悠輔も春先はあまり結果が出ず、本塁打は減りましたけど、出塁率も高いし、いいところで打っていますよね。以前は打てずに自信がなくなっていた時期もありましたけど、そういうのを克服して今がある。近本からこの悠輔までの1~5番は文句のつけようがないですよ。しかも、5人中4人がドラフト1位。スカウトの眼力も素晴らしいと思います」