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菅谷齊東京プロ野球記者OBクラブ会長

1943年、東京都生まれ。共同通信社でV9時代の巨人をはじめ、阪神などを担当。1970年代からメジャーリーグも取材した。野球殿堂選考代表幹事を務めたほか、三井ゴールデングラブ賞設立に尽力。現在は東京プロ野球記者OBクラブ会長。

プロ野球界が誇る不滅の記録…14歳で契約、大谷翔平だけじゃない「投手と打者」での成功例

公開日: 更新日:

 西沢の打者への転機は兵役だった。手榴弾のせいだろう、肩を痛めた。復帰したものの、快速球と鋭いカーブは姿を消した。

 その後、46年に新球団の金星に移籍し、長距離打者の一塁手として再登場。49年に37本塁打、2リーグになった50年に46本塁打(満塁5本はシーズン最多記録)を放ち、52年には打率.353、98打点で両タイトルを獲得した。182センチ、73キロの体は当時としてはケタ外れに大きく、バットは握りの部分をさらに削って極端に細くして遠心力を利かせた。巨人の川上哲治とは一塁手のライバルでベストナインを争いファンを興奮させた。

 あだ名は「文ちゃん」。これは体が大きかったことから大相撲の人気巨漢力士、出羽ケ嶽文治郎にあやかって呼ばれた。実物はハンサム、スタイル抜群、洋服のセンス良し……のダンディーで女性ファンが多かった。後輩の面倒を見ることでも知られ、初代ミスタードラゴンズと呼ばれた。

 戦前と戦後の初期はテスト生から好選手が生まれた。南海野村克也もその一人だったが、西沢のように投打で記録を残し、大成功した選手はほかに見ない。実働20年、投手で60勝(完封11)、防御率2.23、打者として1717安打、212本塁打、940打点、打率.286。中日監督も務め、背番号「15」は永久欠番。77年に殿堂入りした。

※本コラムの筆者、菅谷齊氏が2026年度の日本記者クラブ賞を受賞しました。

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