「チーム若隆景」の団結力で手にした賜杯 今場所から“新設”「しまなみ親方賞」は誰の手に?
大関霧島は、次は綱とり場所になる
■横綱大関不在の中で
一方、決定戦で敗れたものの優勝同点(準優勝)の大関霧島は、次は綱とり場所になると見ていいだろう。横綱審議委員会の内規では、横綱昇進の推薦条件について「大関で2場所連続優勝か、それに準ずる成績」と定める。とはいえ、「準優勝-準優勝」では横審は上げないだろう。そもそもこの夏場所は、真価が問われる横綱戦をくぐっていない。「横綱を倒しての優勝」が条件になってくるのではないか。
ひとつ、前頭13枚目琴栄峰(22)をたたえたい。看板力士不在の中、若い平幕力士らが奮闘して、賜杯レースを最終盤にかけて大いに盛り上げてくれた(千秋楽は実に、平幕5人を含む7人に優勝の可能性を残して迎えたほどで、最大6人による決定戦の可能性もあった)。
盛り上げた一人が琴栄峰だ。13日目の結びには、首位に並ぶ霧島との2敗対決に抜擢された。うっちゃりを食らって逆転負けとなったが、両まわしをとってぎりぎりまで追い詰めた。その後、14日目(若隆景戦)、千秋楽(前頭2枚目・義ノ富士戦)と上位の壁にはね返されたものの、今後の可能性を大いに感じさせてくれた。10番勝ったが、千秋楽の白星が条件だったため、敢闘賞は獲得できず。そこで僭越だが、今場所の「しまなみ親方賞」としたい。
幕内在位100場所目の玉鷲が、前頭13枚目で2勝13敗と大きく負け越した。右ふくらはぎのけがで踏ん張りがきかないようだった。それでも「まだまだ悔しい思いが湧いてくる。来場所もやる」と場所後に語ってくれた。次の名古屋場所はおそらく十両の土俵になる。この際、41歳の返り入幕を果たしてほしい。
■ヨシダの本命候補になると……
さて、今年3月の春場所から、YouTube番組「大相撲日刊ゲンダイ場所・展望戦」を始めた。ところが、春場所の大の里、夏場所の豊昇龍と、私の本命候補は2場所連続で途中休場となった。「ヨシダの本命になると休場の憂き目に遭う」などと囁かれるようになっては大変だ。名古屋場所ではジンクスを払拭したい。これ以上、星取表に「や」の字が並ぶのは見たくない。横綱大の里をはじめ、休場力士たちのけがが癒えるよう切に祈る。
最後に。先月の終わりに2日連続で引退相撲の司会を務めた。初日は元小結北勝富士(大山親方)、2日目は元関脇宝富士(桐山親方)。ともに、三役定着はかなわなかったものの、前頭上位を長く保った実力者で、好角家からの評価は高かった。土俵人生の掉尾を飾るとともに、新たな一歩を歩み始めた。指導者の道を行く2人の好漢に、幸あれ。(構成・山家圭)



















