「屋久島発、晴耕雨読」長井三郎著

公開日: 更新日:

 屋久島で生まれ育ち、故郷の自然を子孫に残す活動に携わってきた著者が、その思いと島の暮らしをつづったエッセー集。

 かつて風呂やかまどで薪を使っていた時代、台風の後の海辺では山から大量に流れだし打ち寄せられた木材の争奪戦が繰り広げられたという。そんな思い出を語りながら、風呂をたく炎を眺めていると「つつましく生きることが、人の務めなのだということに」気づかされると記す。その他、思いつきで始まった元日の島1周100キロウオーク顛末記や、農家を志し土地の取得に明け暮れた日々のことなど。自らの子供時代の思い出をふんだんに盛り込みながら離島暮らしの実際を伝える。

(野草社 1800円)


【連載】土曜あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    広陵暴力問題の闇…名門大学の推薦取り消し相次ぎ、中井監督の母校・大商大が「落ち穂拾い」

  2. 2

    (4)指揮官が密かに温める虎戦士「クビ切りリスト」…井上広大ら中堅どころ3人、ベテラン2人が対象か

  3. 3

    佐々木朗希いったい何様? ロッテ球団スタッフ3人引き抜きメジャー帯同の波紋

  4. 4

    広陵辞退騒動だけじゃない!「監督が子供を血だらけに」…熱戦の裏で飛び交った“怪文書”

  5. 5

    ドジャース大谷が佐々木朗希への「痛烈な皮肉」を体現…耳の痛い“フォア・ザ・チーム”の発言も

  1. 6

    今なら炎上だけじゃ収まらない…星野監督は正捕手・中村武志さんを日常的にボコボコに

  2. 7

    高市早苗氏は大焦り? コバホークこと小林鷹之氏が総裁選出馬に出馬意向で自民保守陣営は“分裂”不可避

  3. 8

    (3)阪神チーム改革のキモは「脱岡田」にあり…前監督との“暗闘”は就任直後に始まった

  4. 9

    (2)事実上の「全権監督」として年上コーチを捻じ伏せた…セVでも今オフコーチ陣の首筋は寒い

  5. 10

    巨人阿部監督はたった1年で崖っぷち…阪神と藤川監督にクビを飛ばされる3人の監督