「屋久島発、晴耕雨読」長井三郎著

公開日: 更新日:

 屋久島で生まれ育ち、故郷の自然を子孫に残す活動に携わってきた著者が、その思いと島の暮らしをつづったエッセー集。

 かつて風呂やかまどで薪を使っていた時代、台風の後の海辺では山から大量に流れだし打ち寄せられた木材の争奪戦が繰り広げられたという。そんな思い出を語りながら、風呂をたく炎を眺めていると「つつましく生きることが、人の務めなのだということに」気づかされると記す。その他、思いつきで始まった元日の島1周100キロウオーク顛末記や、農家を志し土地の取得に明け暮れた日々のことなど。自らの子供時代の思い出をふんだんに盛り込みながら離島暮らしの実際を伝える。

(野草社 1800円)


【連載】土曜あらかると

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    嵐ラストで「500億円ボロ儲け」でも“びた一文払われない”性被害者も…藤島ジュリー景子氏に問われる責任問題

  2. 2

    トリプル安で評価一変「サナエノリスク」に…為替への口先介入も一時しのぎ、“日本売り”は止まらない

  3. 3

    27年度前期朝ドラ「巡るスワン」ヒロインに森田望智 役作りで腋毛を生やし…体当たりの演技の評判と恋の噂

  4. 4

    今田美桜に襲い掛かった「3億円トラブル」報道で“CM女王”消滅…女優業へのダメージも避けられず

  5. 5

    安青錦の大関昇進めぐり「賛成」「反対」真っ二つ…苦手の横綱・大の里に善戦したと思いきや

  1. 6

    元TOKIO松岡昌宏に「STARTO退所→独立」報道も…1人残されたリーダー城島茂の人望が話題になるワケ

  2. 7

    今田美桜が"あんぱん疲れ"で目黒蓮の二の舞いになる懸念…超過酷な朝ドラヒロインのスケジュール

  3. 8

    織田裕二「踊る大捜査線」復活までのドタバタ劇…ようやく製作発表も、公開が2年後になったワケ

  4. 9

    「嵐」が2019年以来の大トリか…放送開始100年「NHK紅白歌合戦」めぐる“ライバルグループ”の名前

  5. 10

    実は失言じゃなかった? 「おじいさんにトドメ」発言のtimelesz篠塚大輝に集まった意外な賛辞