ワインの世界にどっぷり溺れる大特集

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 昔、ブドウの収穫シーズンには西部劇さながら大勢の季節労働者が出稼ぎにきたが、今は大半のブドウがSF的に夜中に機械で収穫されていること、第2次世界大戦時にドイツ兵がワイン樽を小型機関銃で穴だらけにしたこと、ドイツ占領下で夜間外出禁止令が出たときでさえワインを飲むため友達同士でワインカーブに集まったことなどが、人生訓と共に語られ何とも味わい深い。

 大人向けの、しかもワインを題材とする異色のBD(バンド・デシネ=フランス流のイラスト漫画)本とあって、原書はフランスのル・モンド紙でも紹介されて話題を呼んだ。本場のワイン醸造家の生態や歴史に興味がある人におすすめの一冊だ。

(エクスナレッジ 1900円+税)

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