出張後の第一声「やれやれ」で妻の機嫌が良くなる!?

公開日: 更新日:

 人の心を掴む話し方を身に付けることができれば、仕事も人間関係もうまくいく。そのために必要なのが、難しい言い回しなどではなく、もっと基本的な“語感”を理解することだと教えてくれるのが、黒川伊保子著「ことばのトリセツ」(集英社インターナショナル 780円+税)である。著者は人工知能研究者であり、28年にわたり「語感分析」を行ってきた。本書にはその成果が分かりやすく、実践的にまとめられている。

 例えば、モテたい男性なら、「ヤ行音」を意識して使うといい。これは、「イ」を基音にした二重母音であり、「イア」を一拍で発音すると「ヤ」に、「イウ」は「ユ」に、「イオ」は「ヨ」になる。そしていずれも、舌に強い緊張を走らせる「イ」からの変化。つまり、「ヤ」なら「イ」の緊張が解けて、優しく「ア」と解放されるため、緊張と緩和の体感を生み出しやすいのだ。

 さらに、二重母音は発音準備から音の発現までに時間がかかる音でもあるため、聞いた相手に長い時間を感じさせる効果もある。そこで男性は、出張から帰ってきたとき、妻や恋人に向かって「やれやれ」と言ってみよう。すると女性は、「出張先では大変なことがあったけれど、やっと君の元へ帰ってこられたよ」という深く優しいニュアンスを感じてくれる。

 デートに遅れたときにも「仕事が終わらなくてさぁ」などという言い訳は無用。「やっと来られた」「ようやく会えた」などヤ行音を駆使すれば、女心は解かれるはずだ。

 他にも、相手と親密になりたいなら「あ~、そうだね」「お、そうきたか」など相づちに「アイウエオ」を入れると効果的など、さまざまな場面での“ことばづかい”の極意が満載だ。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?