「世界珍食紀行」山田七絵編

公開日: 更新日:

 開発途上国の専門家が集うアジア経済研究所の職員たちが世界各国で体験した食をめぐるカルチャーショックをつづったエッセー集。

 アジア経済研究所センター長の安倍誠氏が、20年以上が経った今も口にしたときの衝撃を忘れることができないと語るのは韓国の発酵食品「ホンオフェ」。とにかく、強烈な臭さで瞬時のうちに口から鼻にアンモニア臭が充満し噛むことものみ込むこともできない。まもなく舌には強いしびれまで広がってきたという。

 ほかにも、獣臭さが脳天を衝き「動物園の味」がしたというインドネシアの「牛の鼻のサテ(串焼き)」(土佐美菜実氏)や、ラオスの「カブトムシの素揚げ」(山田紀彦氏)など、世界35の国と地域の珍味や美味、ゲテモノが並ぶ。食から現地のリアルな暮らしや文化が見えてくる。

(文藝春秋 1078円)

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    「おまえになんか、値がつかないよ」編成本部長の捨て台詞でFA宣言を決意した

  2. 2

    福山雅治&稲葉浩志の“新ラブソング”がクリスマス定番曲に殴り込み! 名曲「クリスマス・イブ」などに迫るか

  3. 3

    年末年始はウッチャンナンチャンのかつての人気番組が放送…“復活特番”はどんなタイミングで決まるの?

  4. 4

    「えげつないことも平気で…」“悪の帝国”ドジャースの驚愕すべき強さの秘密

  5. 5

    やす子の毒舌芸またもや炎上のナゼ…「だからデビューできない」執拗な“イジり”に猪狩蒼弥のファン激怒

  1. 6

    羽鳥慎一アナが「好きな男性アナランキング2025」首位陥落で3位に…1強時代からピークアウトの業界評

  2. 7

    【原田真二と秋元康】が10歳上の沢田研二に提供した『ノンポリシー』のこと

  3. 8

    査定担当から浴びせられた辛辣な低評価の数々…球団はオレを必要としているのかと疑念を抱くようになった

  4. 9

    渡部建「多目的トイレ不倫」謝罪会見から5年でも続く「許してもらえないキャラ」…脱皮のタイミングは佐々木希が握る

  5. 10

    ドジャース佐々木朗希の心の瑕疵…大谷翔平が警鐘「安全に、安全にいってたら伸びるものも伸びない」