「株はもう下がらない 誰も止められない世界金融インフレの暴走」朝倉慶著/ビジネス社(選者:稲垣えみ子)

公開日: 更新日:

株が上がればインフレが進む分析にゾッとする

「株はもう下がらない 誰も止められない世界金融インフレの暴走」朝倉慶著/ビジネス社

「株価が史上最高値を更新」「都内の新築マンション価格1億円超え」といったにわかに信じられぬ景気のいい話と、選挙のたびに「国民の苦しい生活を救え」の大合唱が湧き起こる景気の悪い話が一体どこでどう噛み合うのかトンと解せず薄気味悪い思いをしていたところで、「暴落で滅びるのでなく、上昇で滅びる時代に突入した」というコピーに惹かれて本書を読む。薄気味の悪さはハッキリした恐怖となった。朝倉氏に説得されたのである。

 なぜ株価は上がり続けているのか? それは「どれほど景気が悪化しても、どれほど世界が混乱しても、どれほど戦争や金融危機が起きても、中央銀行と政府が株式市場を“救う”ことをやめられなくなった」から。人類は過去の大恐慌を経て「危機があったらお金を印刷する」量的緩和という画期的手法を見いだし、そんな便利な手法を発明した代償として、政府は「株価=政権支持率」として「お金をばらまき続けることを覚えてしまった」のだ。

最新のBOOKS記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    大苦戦「うたコン」がテレ東音楽祭と昭和歌謡に寄せて復活のノロシ! 矢沢永吉、井上陽水の名曲も次々と…

  2. 2

    『スマスロ ミリオンゴッド』導入から4カ月、目立つ空き台の裏でファンが期待するホールの対応

  3. 3

    巨人ベテラン坂本勇人の評価が爆上がり! 改めてクローズアップされそうな「打撃・守備以外の魅力」

  4. 4

    萩本欽一〈45〉斉藤清六を全国区にした誰も知らない裏話 “弟子入りNG”から評価を一転させたんです

  5. 5

    阪神・藤川監督「森下&佐藤輝依存」の無策露呈…極端な“外弁慶”で甲子園残り11試合が最大の鬼門に

  1. 6

    《芸能界ってなぜ『在日』を隠すの?》…中村ゆりさんがルーツを胸に「負けん気」を貫いた44年の生涯

  2. 7

    小池都知事肝いり「築地再開発」頓挫の予兆…松平定信の歴史的遺構と建築費高騰のWパンチ

  3. 8

    岸田元首相も“激怒”! 高市首相の内閣改造めぐる“パワハラ”アンケートに自民党内から非難轟々

  4. 9

    高市首相の内閣改造めぐる迷走と誤算…維新の「本命」外し“スネ傷”中司幹事長起用のウラ事情

  5. 10

    林芳正総務相は結局、留任か…高市首相が画策「内閣改造で総裁選ライバル潰し」に“白旗”