「株はもう下がらない 誰も止められない世界金融インフレの暴走」朝倉慶著/ビジネス社(選者:稲垣えみ子)

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株が上がればインフレが進む分析にゾッとする

「株はもう下がらない 誰も止められない世界金融インフレの暴走」朝倉慶著/ビジネス社

「株価が史上最高値を更新」「都内の新築マンション価格1億円超え」といったにわかに信じられぬ景気のいい話と、選挙のたびに「国民の苦しい生活を救え」の大合唱が湧き起こる景気の悪い話が一体どこでどう噛み合うのかトンと解せず薄気味悪い思いをしていたところで、「暴落で滅びるのでなく、上昇で滅びる時代に突入した」というコピーに惹かれて本書を読む。薄気味の悪さはハッキリした恐怖となった。朝倉氏に説得されたのである。

 なぜ株価は上がり続けているのか? それは「どれほど景気が悪化しても、どれほど世界が混乱しても、どれほど戦争や金融危機が起きても、中央銀行と政府が株式市場を“救う”ことをやめられなくなった」から。人類は過去の大恐慌を経て「危機があったらお金を印刷する」量的緩和という画期的手法を見いだし、そんな便利な手法を発明した代償として、政府は「株価=政権支持率」として「お金をばらまき続けることを覚えてしまった」のだ。

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