炎症性乳管がん<4>手術を避けるための努力は惜しまず

公開日: 更新日:

 さらに12月6日から今度は名古屋の市立大学病院で、「ハーセプチン」(悪性腫瘍の増殖を抑える抗がん剤)を6クール受けた。

「どうしても手術は避けたかったのです。しかし、私の乳がんは進行が速く、しかも再発しやすいので、そのためにどんな努力も惜しまないと思いました」

 現在、原田さんは3カ所の病院に通院している。名古屋の個人クリニックに3カ月に1回、兵庫県の「神戸低侵襲がん医療センター」に4カ月に1回、それに神奈川県鎌倉市の開業医(自由診療)を月に2回訪ねている。

 一昨年5月から半年間に及んだ副作用が強い抗がん剤治療で、体重が10キロも落ちた。それが今年1月現在で、5キロ戻っていることに喜びを感じている。治療費は毎月平均8万円ほど支払っていて、費用総額の自己負担は約75万円(3割負担)。がん保険にも入っていた。

 主人が社長を務める車両の設計・開発会社の役員を務めている原田さんは、通院の折をみて会社には週に1回ほど顔を出している。

「娘も20歳になって自動車の運転免許をとり、仕事が忙しい主人に代わってときどき病院に送り迎えをしてくれています。鎌倉の病院に行ったときは、東京に住む息子の住居で1泊します。また主人も随分と優しくなったでしょうか」

 家族が一丸になって原田さんを支えている。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    朝ドラ「あんぱん」教官役の瀧内公美には脱ぎまくった過去…今クールドラマ出演者たちのプチ情報

  2. 2

    中井貴一の“困り芸”は匠の技だが…「続・続・最後から二番目の恋」ファンが唱える《微妙な違和感》の正体

  3. 3

    大阪万博会場の孤島「夢洲」で水のトラブル続出の必然…トイレ故障も虫大量発生も原因は同じ

  4. 4

    渋谷区と世田谷区がマイナ保険証と資格確認書の「2枚持ち」認める…自治体の謀反がいよいよ始まった

  5. 5

    Kōki,主演「女神降臨」大爆死で木村拓哉がついに"登場"も リベンジ作品候補は「教場」か「マスカレード」シリーズか

  1. 6

    森友文書の一部欠落で財務省が回答…公表された概要リストに「安倍昭恵」の名前

  2. 7

    巨人阿部監督がオンカジ送検の増田大輝を「禊降格」しないワケ…《中心でなくても、いないと困る選手》

  3. 8

    早実初等部を凌駕する慶応幼稚舎の人脈網…パワーカップルを惹きつけるもう一つの理由

  4. 9

    オンカジ騒動 巨人オコエ瑠偉が「バクダン」投下!《楽天の先輩》実名公表に現実味

  5. 10

    迷走続く「マレリ・ホールディングス」再建…金融界の最大の懸念は日産との共倒れ