著者のコラム一覧
若林秀隆医師

リハ栄養、サルコペニア、摂食嚥下障害を特に専門とする。日本リハビリテーション医学会指導医・専門医。

経口摂取が困難な場合「人工栄養」はやるべきか

公開日: 更新日:

 がんになると、健康な時のようには食事をできなくなることが多く、低栄養になりがちです。

 抗がん剤や放射線などの治療を組み合わせてがんを治療して、寿命を延ばせられる可能性がある時に、経口摂取が困難な場合、口以外から水分と栄養を補給する「人工栄養法」を検討します。腹部に開けた穴から管を入れ、胃に栄養を送る「胃ろう」や、鼻からの「経鼻経管栄養法」があります。

 無理に栄養を入れている、というイメージがあるからでしょうか。胃ろう造設に対して否定的な考えを持っている患者さんやご家族もいるかもしれません。しかし、低栄養が続けば、身体状態は悪化していき、受けられるはずだった治療も断念せざるを得なくなります。つまり、寿命も短くなる可能性が高いのです。

 胃ろうで十分な栄養を摂取し、リハビリを行って体力をつければ、新たな治療を受けられるケースもあります。胃ろうは必要なくなれば、穴を閉じて口からの食事のみに切り替えられます。

 頭頚部がんや食道がんの方は、手術後、嚥下(えんげ)障害などによって、経口摂取の量が不十分になりがちです。この場合、一時的に胃ろうや腸ろうを作り、経口摂取と人工栄養を併用します。がん患者におけるリハ栄養は、注目が集まっている分野です。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    国分太一「すぽると!」降板は当然…“最悪だった”現場の評判

  2. 2

    石田ゆり子ブームは終わらない? ベリーショートに賛否、脱「奇跡の50代」でも人気加速

  3. 3

    国分太一コンプラ違反で「周囲が感じていた異変」…過去にはガングロに"変身”して問題起こした有名人も

  4. 4

    TOKIO国分太一「コンプラ違反」秘匿も次々に“セパ報道”で窮地に…復帰は極めて困難な道のりに

  5. 5

    「いっぷく!」崖っぷちの元凶は国分太一のイヤ~な性格?

  1. 6

    《ヤラセだらけの世界》長瀬智也のSNS投稿を巡り…再注目されるTOKIOを変えた「DASH村」の闇

  2. 7

    元女優・宮崎ますみさんは6年前から八ヶ岳山麓に移住しコメ作り 田植えも稲刈りも全部手作業

  3. 8

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  4. 9

    小泉進次郎「無知発言」連発、自民党内でも心配される知的レベル…本当に名門コロンビア大に留学?

  5. 10

    巨人阿部監督 グチるくらいならいっそ「4番・坂本勇人」はどうだろう…“進退の決断”含めた4つの理由