高血圧編<3>“150未満または95未満”はちょっと高めだが…

公開日: 更新日:

 耳にタコでしょうが、どれか一つを改善するだけでも効果があります。毎日、晩酌される方なら2日、休肝日を設ける。運動不足なら、運動してみる。すべてをまとめてやろうとすると大変ですが、どれか一つ、やりやすいことからスタートすると意外とできます。それで血圧が下がると、励みになって、生活改善が持続するのです。

 Ⅱ度の「160~179または100~109」は明らかな高血圧。Ⅲ度の「180以上または110以上」は、すぐに治療しないと、心筋梗塞脳卒中といった血管病を起こしかねません。

 生活改善による血圧改善効果が出やすいということは、それだけ血管の弾力性が保たれている証拠。高齢になると、大動脈が硬くなり、血液を送り出すときに、血管が膨らみにくくなります。そのため収縮期血圧は上がりやすいのに、拡張期血圧は下がりやすいということが起こる。それが高齢者に多い「140以上かつ90未満」というタイプの高血圧です。

「150未満または95未満」は「ちょっと高めの血圧」ですが、その水準で生活改善で様子を見られるのは、最後のチャンスということです。

(梅田悦生・赤坂山王クリニック院長)

【連載】医師の常套句「様子を見ましょう」の真意

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    もしやり直せるなら、入学しない…暴力に翻弄されたPL学園野球部の事実上の廃部状態に思うこと

  2. 2

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  3. 3

    永野芽郁は疑惑晴れずも日曜劇場「キャスター」降板回避か…田中圭・妻の出方次第という見方も

  4. 4

    巨人阿部監督が見切り発車で田中将大に「ローテ当確」出した本当の理由とは???

  5. 5

    「高島屋」の営業利益が過去最高を更新…百貨店衰退期に“独り勝ち”が続く背景

  1. 6

    かつて控えだった同級生は、わずか27歳でなぜPL学園監督になれたのか

  2. 7

    JLPGA専務理事内定が人知れず“降格”に急転!背景に“不適切発言”疑惑と見え隠れする隠蔽体質

  3. 8

    「俳優座」の精神を反故にした無茶苦茶な日本の文化行政

  4. 9

    (72)寅さんをやり込めた、とっておきの「博さん語録」

  5. 10

    第3の男?イケメン俳優が永野芽郁の"不倫記事"をリポストして物議…終わらない騒動