「闇から現実に帰ってきた」宮本亜門さんが語る前立腺がん

公開日: 更新日:

 早い人で数週間、長いと何年も治らないケースがあるそうで、まだ退院から約3カ月のボクはその後遺症が続いています。自分の体をコントロールしきれない不安はぬぐえていません。

 もうひとつの後遺症としては、性的機能がなくなること。ボクは60歳を越えているので、もうあまり深い悩みにはなりませんでしたけれども、それでも、それまでの生き方や考え方を変えざるを得ない。自分の在り方を改めて模索しました。

 ボクは以前よりも自分がいとおしくなりましたし、大切にしたいと思うようになりました。これ以上ない良いタイミングで病気が分かって、手術ができて、すぐに仕事に復帰できたこの幸運をかみしめて、次にできることをやっていきたい。そんな決意を新たにしました。尿漏れが完治する日がいつになるかはわかりませんが、焦らず、自分の体と向き合っていることは、ボクにとって貴重な体験になっています。

 というのも、ボクは毎年人間ドックを受けていたんです。後になって去年の結果を見たら、「PSA値が上昇しています。前立腺がんか前立腺肥大の疑いがあるので検査を受けてください」とちゃんと書いてあったんですよ。でも、まったく読んでいなかった。さらに胃痛か何かで訪れた病院でも、「このPSA値ヤバイ……嫌なもの見ちゃったな」と呟かれたことがありました。ただ、それ以上は何も言われなかったので、「なんでそんな言い方するんだ……だから病院は嫌いだ」と、そっちの印象が強く残ってしまって自分の体は顧みなかった。それを大いに反省しています。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃