アバターでVR空間に参加してうつを改善 世界で初めて証明

公開日: 更新日:

「VRセラピーなら場所を問わず参加でき、調子が悪ければ途中で抜けられ、興味のないテーマなら気兼ねなく休める。20時開始のアバター参加なので自宅や通勤中でも、他人の目を気にせずにリラックスして参加でき、話にも集中できます。また『自分一人ではないんだ』という赤の他人との不思議な連帯感がモチベーションを上げるという声も多く聞かれます」(宗医師=以下同)

 プログラムは、宗医師が都内大学病院で6年間にわたり精神疾患患者向けに実践してきた教材を一般向けに改変。海外駐在員も含むうつの会社員16人を対象にした2020年2~3月の前後比較試験では、プログラム後のうつ改善が実証された。

 さらに7月からはプラセボと比較する厳密な無作為化比較試験で検証が行われた。対象は全国のうつに苦しむ100人。VR空間でのグループ心理セラピーは国内外ともに例がなく、これだけ大規模な遠隔セラピーの効果報告もないという。

 プログラムは週1回60分(30分レクチャー、30分質疑応答)を全6回で構成。内容は、「苦悩と距離を置く技術」「消えない疲労の超回復法」「不安やモヤモヤが減衰していく“正しい”呼吸」「囚われを断ち切る科学的メソッド」「“半歩前”に気付ける自滅回避術」「“こころ”の癖を直す方法」など多岐にわたり、かつ具体的だ。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    新生阿部巨人は早くも道険し…「疑問残る」コーチ人事にOBが痛烈批判

  2. 2

    阿部巨人V逸の責任を取るのは二岡ヘッドだけか…杉内投手チーフコーチの手腕にも疑問の声

  3. 3

    阪神「次の二軍監督」候補に挙がる2人の大物OB…人選の大前提は“藤川野球”にマッチすること

  4. 4

    阪神・大山を“逆シリーズ男”にしたソフトバンクの秘策…開幕前から丸裸、ようやく初安打・初打点

  5. 5

    巨人桑田二軍監督の“排除”に「原前監督が動いた説」浮上…事実上のクビは必然だった

  1. 6

    創価学会OB長井秀和氏が明かす芸能人チーム「芸術部」の正体…政界、芸能界で蠢く売れっ子たち

  2. 7

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 8

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  4. 9

    大死闘のワールドシリーズにかすむ日本シリーズ「見る気しない」の声続出…日米頂上決戦めぐる彼我の差

  5. 10

    ソフトB柳田悠岐が明かす阪神・佐藤輝明の“最大の武器”…「自分より全然上ですよ」