著者のコラム一覧
尾上泰彦「プライベートケアクリニック東京」名誉院長

性感染症専門医療機関「プライベートケアクリニック東京」院長。日大医学部卒。医学博士。日本性感染症学会(功労会員)、(財)性の健康医学財団(代議員)、厚生労働省エイズ対策研究事業「性感染症患者のHIV感染と行動のモニタリングに関する研究」共同研究者、川崎STI研究会代表世話人などを務め、日本の性感染症予防・治療を牽引している。著書も多く、近著に「性感染症 プライベートゾーンの怖い医学」(角川新書)がある。

セックスの運動強度は心臓が壊れるくらい激しいものなのか

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 では、セックスはどうでしょう。国立健康・栄養研究所「身体活動のメッツ表改訂版2012年」では、「性行動」として3つの身体活動を挙げています。受動的(楽な労力、キス、抱きしめる)は「1.3メッツ」、全般(ほどほどの労力)は「1.8メッツ」、積極的(きつい労力)は「2.8メッツ」としています。これで比べてみると、積極的な性行動でも「ウオーキング」や「普通歩行(4キロメートル/時、平らで硬い地面)」などの3メッツ程度の運動強度しかないことが分かります。

 ただし、セックスの激しさは個人差が大きいので、あくまで目安とするのがいいでしょう。それに、この数字は夫婦など慣れたパートナーとの性行動とみるべきです。一般的に腹上死は不倫に多いとされます。それは通常のセックスと違って興奮度が増すので、それだけ心臓に負担がかかると考えられます。

 ちなみに、厚労省の「健康づくりのための身体活動基準2013」では、メッツから消費カロリーも導き出されています。3メッツの運動を1時間行った場合の消費カロリーは、体重60キログラムの場合では120キロカロリー、体重70キログラムでは150キロカロリー、体重80キログラムでは180キロカロリーとしています。セックスにも程よい運動効果が期待できるわけです。

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