繰り返す気管支炎、肺炎、中耳炎…「原発性免疫不全症」かもしれない

公開日: 更新日:

 PIDでは免疫機能に異常をきたすので、感染症を起こしやすい(易感染性)。「気管支炎や肺炎、中耳炎などを繰り返す」「重症化しやすい」「抗菌薬を使ってもなかなか改善しない」「弱毒性の病原体(例えばカビ)でも感染症を起こす」──。

「アレルギー、自己免疫疾患、悪性腫瘍(がん)も起こりやすい。がんを発症し、検査でPIDがわかるケースも」(金兼教授=以下同)

 重要なのは、感染症、アレルギー、自己免疫疾患、がんを発症する前に、PIDを発見し、治療を行うことだ。

 治療は、「感染症に対しての薬による治療および予防内服」「免疫の中で大きな役割を持つ免疫グロブリンの補充療法」「重症のPIDに対しての臍帯血移植や骨髄移植」など。免疫機能のどこに異常があるかで、治療法が変わる。

「患者さんに応じた適切な治療で、健康な人と同じように日常生活を送れるようになります」

■「10の徴候」でチェック

 診断が難しいと前述した。そうはいっても小児科医ではPIDを念頭に置いて診察する医師もいるが、問題は成人のPIDだ。「PID=小児の病気」と捉えられる傾向があり、成人を診ている医師は、PIDの知識が一層乏しい。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    佐々木朗希「スライダー頼み」に限界迫る…ドジャースが見込んだフォークと速球は使い物にならず

  2. 2

    永野芽郁「キャスター」視聴率2ケタ陥落危機、炎上はTBSへ飛び火…韓国人俳優も主演もとんだトバッチリ

  3. 3

    「たばこ吸ってもいいですか」…新規大会主催者・前澤友作氏に問い合わせて一喝された国内男子ツアーの時代錯誤

  4. 4

    風そよぐ三浦半島 海辺散歩で「釣る」「食べる」「買う」

  5. 5

    広島・大瀬良は仰天「教えていいって言ってない!」…巨人・戸郷との“球種交換”まさかの顛末

  1. 6

    広島新井監督を悩ます小園海斗のジレンマ…打撃がいいから外せない。でも守るところがない

  2. 7

    インドの高校生3人組が電気不要の冷蔵庫を発明! 世界的な環境賞受賞の快挙

  3. 8

    令和ロマンくるまは契約解除、ダウンタウンは配信開始…吉本興業の“二枚舌”に批判殺到

  4. 9

    “マジシャン”佐々木朗希がド軍ナインから見放される日…「自己チュー」再発には要注意

  5. 10

    永野芽郁「二股不倫」報道でも活動自粛&会見なし“強行突破”作戦の行方…カギを握るのは外資企業か