認知症では寝ているときに手足が勝手に動いてしまうのはなぜ?

公開日: 更新日:

 ときどき、認知症の人が夜間に徘徊して、行方不明になるといったニュースを目にすることはありませんか。徘徊は、一般的に認知機能の低下によって直前のことが思い出せなくなり、目的を見失うことで起こります。たとえば、トイレに行こうと思ったものの、どこに行くか途中で忘れてしまう。

 その結果、途方もなくさまよい続けて、誰かに発見されるといったケースが少なくないのです。しかし、徘徊の原因は認知機能の低下だけではありません。

 認知症にはいくつかの種類があり、「アルツハイマー型認知症」を筆頭に、「前頭側頭型認知症」「血管性認知症」「レビー小体型認知症」の4種類が代表的です。このうち、レビー小体型認知症では、認知機能障害や幻視、手足の震えやこわばりといったパーキンソン症状が知られていますが、とりわけ「レム睡眠行動障害」と呼ばれる睡眠時の異常行動が特徴的です。

 レム睡眠行動障害とは、寝ている時に夢の内容に伴って大声で叫んだり、手足が勝手に動く症状です。それにより途中で何度も目が覚めてしまい、眠りが浅く睡眠障害も引き起こします。場合によっては、目が覚めると知らないうちに家の外を出歩いていたというケースもあります。本人は体が動いているとの自覚がないため、目が覚めた時に不安になったり錯乱状態になりやすいといえます。

■関連キーワード

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    冷静になれば危うさばかり…高市バブルの化けの皮がもう剥がれてきた

  2. 2

    阪神の日本シリーズ敗退は藤川監督の“自滅”だった…自軍にまで「情報隠し」で選手負担激増の本末転倒

  3. 3

    大関取り安青錦の出世街道に立ちはだかる「体重のカベ」…幕内の平均体重より-10kg

  4. 4

    藤川阪神で加速する恐怖政治…2コーチの退団、異動は“ケンカ別れ”だった

  5. 5

    維新・藤田共同代表に自民党から「辞任圧力」…還流疑惑対応に加え“名刺さらし”で複雑化

  1. 6

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  2. 7

    小野田紀美経済安保相の地元を週刊新潮が嗅ぎ回ったのは至極当然のこと

  3. 8

    前田健太は巨人入りが最有力か…古巣広島は早期撤退、「夫人の意向」と「本拠地の相性」がカギ

  4. 9

    「しんぶん赤旗」と橋下徹氏がタッグを組んだ“維新叩き”に自民党が喜ぶ構図

  5. 10

    歪んだ「NHK愛」を育んだ生い立ち…天下のNHKに就職→自慢のキャリア強制終了で逆恨み