著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

日本語における「相づち」は単なる応答ではない…共感の手段

公開日: 更新日:

 日本人は、会話において独特の文化を持っているといわれています。

 例えば、「はい」と「いいえ」。「昨日はよく眠れましたか?」といった質問を、日本語のほかに英語や韓国語、オランダ語といった各国の言語で返答速度を比較したところ、日本語は平均にして0.007秒で返ってくるというデータがあります。

 英語のYesとNoが0.24秒といわれていることに鑑みると、いかに日本の「はい」「いいえ」がとても速い反射速度で行われているかがわかると思います。日本人は、会話における世界屈指の“食い気味民族”だともいわれているんですね。

 また、日本のコミュニケーションにおいて「相づち」は大きな役割を果たしますが、実はこの相づちに関しても独特だといわれています。

 相づちは単なる応答ではなく、話し手の感情や意見に対する共感を表現する手段にもなります。相づちや合いの手を入れることで、話し手と聞き手の心理的距離を縮めることができるため、うなずいたり、「そうなんだ」などのリアクションは、とても有効な手段となります。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    上白石萌音・萌歌姉妹が鹿児島から上京して高校受験した実践学園の偏差値 大学はそれぞれ別へ

  2. 2

    大谷 28年ロス五輪出場が困難な「3つの理由」とは?

  3. 3

    学力偏差値とは別? 東京理科大が「MARCH」ではなく「早慶上智」グループに括られるワケ

  4. 4

    ドジャース大谷の投手復帰またまた先送り…ローテ右腕がIL入り、いよいよ打線から外せなくなった

  5. 5

    よく聞かれる「中学野球は硬式と軟式のどちらがいい?」に僕の見解は…

  1. 6

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?

  2. 7

    進次郎農相の「500%」発言で抗議殺到、ついに声明文…“元凶”にされたコメ卸「木徳神糧」の困惑

  3. 8

    長嶋茂雄さんが立大時代の一茂氏にブチ切れた珍エピソード「なんだこれは。学生の分際で」

  4. 9

    (3)アニマル長嶋のホームスチール事件が広岡達朗「バッドぶん投げ&職務放棄」を引き起こした

  5. 10

    米スーパータワマンの構造的欠陥で新たな訴訟…開発グループ株20%を持つ三井物産が受ける余波