避難所の必需品「段ボールベッド」は災害関連死につながる睡眠不足を防ぐ

公開日: 更新日:

 関東大震災が起きた9月1日は防災の日。今年は、8月8日の宮崎県での震度6弱の地震を受けて、気象庁が「南海トラフ地震臨時情報(巨大地震注意)」を発表。台風10号の列島直撃などがあったことから、例年以上に防災意識が高まっている。

 万一に備えて非常食や飲み水を確保している人もいるだろうが、見落としがちなのは睡眠だ。睡眠不足はさまざまな慢性疾患の原因になることが知られているが、被災した場合、日本では避難所となる体育館などの床に直接寝る雑魚寝スタイルが一般的で、十分な睡眠が確保できない状況におかれる。

 弘邦医院の林雅之院長が言う。

「被災地では床の冷気で低体温症になったり、睡眠中にウイルスなどが付着した粉塵を吸い込むことで呼吸器疾患になったり、体圧分散がなされず安眠が確保できなかったり、エコノミー症候群など災害関連死につながる健康被害の原因となる可能性が指摘されています」

 高齢者の中には床で寝ている間に廃用症候群が進み、寝たきりになってしまう場合もあるともいわれている。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    世良公則氏やラサール石井氏らが“古希目前”で参院選出馬のナゼ…カネと名誉よりも大きな「ある理由」

  2. 2

    新横綱・大の里の筆頭対抗馬は“あの力士”…過去戦績は6勝2敗、幕内の土俵で唯一勝ち越し

  3. 3

    年収1億円の大人気コスプレーヤーえなこが“9年間自分を支えてくれた存在”をたった4文字で表現

  4. 4

    浜田省吾の父親が「生き地獄」の広島に向ったA.A.B.から80年

  5. 5

    山尾志桜里氏は出馬会見翌日に公認取り消し…今井絵理子、生稲晃子…“芸能界出身”女性政治家の醜聞と凄まじい嫌われぶり

  1. 6

    「徹子の部屋」「オールナイトニッポン」に出演…三笠宮家の彬子女王が皇室史を変えたワケ

  2. 7

    “お荷物”佐々木朗希のマイナー落ちはド軍にとっても“好都合”の理由とは?

  3. 8

    ドジャース佐々木朗希 球団内で「不純物認定」は時間の問題?

  4. 9

    くら寿司への迷惑行為 16歳少年の“悪ふざけ”が招くとてつもない代償

  5. 10

    フジ親会社・金光修前社長の呆れた二枚舌…会長職辞退も「有酬アドバイザー」就任の不可解