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下山祐人あけぼの診療所院長

2004年、東京医大医学部卒業。17年に在宅医療をメインとするクリニック「あけぼの診療所」開業。新宿を拠点に16キロ圏内を中心に訪問診療を行う。

老老介護中の奥さまから電話…私ひとりでは旦那を持ち上げられない

公開日: 更新日:

「旦那が転んで私では持ち上げることができないんですが、どうしたらいいですか?」

 ある日、1本の電話が私たちの診療所にかかってきました。80代のご主人を自宅で介護する、同じ80代の奥さまからのご連絡でした。奥さま自身はご病気は患われてはいないものの、60キロはゆうにある旦那さんを持ち上げ、抱え、ベッドに戻すことは難しい。

 このような時に私たちがまず行うことは、患者さんが転倒したときにどこを打ったのかの確認です。もしも頭を打ち付け、そのためにめまいや吐き気などの訴えがある場合は緊急性があると考え、すぐに往診に伺います。しかしそのような症状はなく、明らかに緊急を要するような事態でないと判断した場合は、訪問看護と連絡を取り、ベッドに患者さんを運ぶよう要請をします。

 このように緊急性の有無や患者さんの状況に応じて、私たち医師が対応するか、訪問看護が対応するか、分かれるのです。

 重要となる訪問看護の役割ですが、主な役割としては、訪問し体温や脈拍、血圧などを測定、健康状態の評価を行う病状の観察とバイタルチェック。点滴や注射、褥瘡(床ずれ)の処置、カテーテル管理などの医師の指示に基づいた医療ケア。食事や排泄の介助。

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