著者のコラム一覧
堀田秀吾明治大学教授、言語学者

1968年生まれ。言語学や法学に加え、社会心理学、脳科学の分野にも明るく、多角的な研究を展開。著書に「図解ストレス解消大全」(SBクリエイティブ)など。

「不便」の中から「益」を見いだそう…それが、やりがいにつながる

公開日: 更新日:

 例えば、「友人との旅行先でレンタカーを借りたものの、カーナビが壊れていた」という出来事に遭遇したとしましょう。そのとき、「不便過ぎてムカついた。口コミサイトで悪いレビューを付けてやる」と怒ってイライラするよりも、「あれこれみんなと道の相談をしながらドライブできて楽しかった。こんな体験はナビが壊れていたからだ」と感じるのとでは、まったく異なります。不便の中でも益を見いだした後者は、同じシチュエーションでも、受け取る感覚や頭の中に残る景色が変わるのです。

「不便益」は、単に過去のノスタルジーを求めるものではなく、不便さを通じて得られる新しい視点や可能性を探ることに意義があります。シチュエーションが、「正」よりも「負」に傾いているような状況でも、その中から益を見つけることができる人は、どんな選択をしても楽しめる。想像していたよりも道のりが遠かった険しい旅が、「苦行」になるか「珍道中」になるかは、あなた次第だということです。

 想像してください。苦しい運動をしているときと、友人とわいわい楽しい運動をしているときを。前者は、面白くなく疲れが一気にたまるような感覚を覚えますが、後者は疲れを忘れるくらい楽しいはずです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    小泉進次郎「無知発言」連発、自民党内でも心配される知的レベル…本当に名門コロンビア大に留学?

  2. 2

    クビ寸前フィリーズ3A青柳晃洋に手を差し伸べそうな国内2球団…今季年俸1000万円と格安

  3. 3

    高畑充希は「早大演劇研究会に入るため」逆算して“関西屈指の女子校”四天王寺中学に合格

  4. 4

    9日間の都議選で露呈した「国民民主党」「再生の道」の凋落ぶり…玉木vs石丸“代表負け比べ”の様相

  5. 5

    国分太一コンプラ違反で無期限活動休止の「余罪」…パワハラ+性加害まがいのセクハラも

  1. 6

    野球少年らに言いたい。ノックよりもキャッチボールに時間をかけよう、指導者は怒り方も研究して欲しい

  2. 7

    「時代と寝た男」加納典明(19) 神話レベルの女性遍歴、「機関銃の弾のように女性が飛んできて抱きつかれた」

  3. 8

    ドジャース大谷「二刀流復活」どころか「投打共倒れ」の危険…投手復帰から2試合8打席連続無安打の不穏

  4. 9

    28時間で150回以上…トカラ列島で頻発する地震は「南海トラフ」「カルデラ噴火」の予兆か?

  5. 10

    自転車の歩道通行に反則金…安全運転ならセーフなの? それともアウト?