著者のコラム一覧
シェリー めぐみジャーナリスト、ミレニアル・Z世代評論家

NY在住33年。のべ2,000人以上のアメリカの若者を取材。 彼らとの対話から得たフレッシュな情報と、長年のアメリカ生活で培った深いインサイトをもとに、変貌する米国社会を伝える。 専門分野はダイバーシティ&人種問題、米国政治、若者文化。 ラジオのレギュラー番組やテレビ出演、紙・ネット媒体への寄稿多数。 アメリカのダイバーシティ事情の講演を通じ、日本における課題についても発信している。 オフィシャルサイト:https://genz-nyc.com

米国でも大ヒットの“ダイエット薬”は認知症にも効果がある?

公開日: 更新日:

 糖尿病薬「セマグルチド(商品名オゼンピック)」は痩せる効果でも注目され、ダイエット薬としても圧倒的な人気を誇っています。ダイエット薬の場合、商品名は「ウゴービ」といいます。

 セマグルチドは、ノボノルディスク社が開発したGLP-1(グルカゴン様ペプチド-1)受容体作動薬で、食後に腸内で分泌されるGLP-1ホルモンを模倣する働きがあります。それがインスリン分泌を助け、2型糖尿病の症状を抑えるのです。セマグルチドは脳と相互作用し、胃の内容物の排出を遅らせ、満腹感を与えます。食事療法や運動療法と組み合わせると、肥満症の人の体重を効率よく減らせるため、奇跡の薬と呼ぶ人もいます。

 2型糖尿病患者100万人超の3年間の電子カルテを調査したのが、オハイオ州にあるケース・ウェスタン・リザーブ大学医学部の研究者たち。調査の結果、セマグルチドを処方された人は、他のGLP-1薬を摂取した人と比較して、アルツハイマー病のリスクが40%減少したとのこと。

 そもそも2型糖尿病の制御でアルツハイマーのリスクが下がる可能性があることはわかっています。果たしてセマグルチドが実際に認知症予防にどれほどの効果があるのかは、今後の研究が待たれることになります。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    ドジャース佐々木朗希に向けられる“疑いの目”…逃げ癖ついたロッテ時代はチーム内で信頼されず

  2. 2

    ドジャース佐々木朗希の離脱は「オオカミ少年」の自業自得…ロッテ時代から繰り返した悪癖のツケ

  3. 3

    注目集まる「キャスター」後の永野芽郁の俳優人生…テレビ局が起用しづらい「業界内の暗黙ルール」とは

  4. 4

    柳田悠岐の戦線復帰に球団内外で「微妙な温度差」…ソフトBは決して歓迎ムードだけじゃない

  5. 5

    女子学院から東大文Ⅲに進んだ膳場貴子が“進振り”で医学部を目指したナゾ

  1. 6

    大阪万博“唯一の目玉”水上ショーもはや再開不能…レジオネラ菌が指針値の20倍から約50倍に!

  2. 7

    ローラの「田植え」素足だけでないもう1つのトバッチリ…“パソナ案件”ジローラモと同列扱いに

  3. 8

    ヤクルト高津監督「途中休養Xデー」が話題だが…球団関係者から聞こえる「意外な展望」

  4. 9

    “貧弱”佐々木朗希は今季絶望まである…右肩痛は原因不明でお手上げ、引退に追い込まれるケースも

  5. 10

    備蓄米報道でも連日登場…スーパー「アキダイ」はなぜテレビ局から重宝される?