著者のコラム一覧
永田宏前長浜バイオ大学コンピュータバイオサイエンス学科教授

筑波大理工学研究科修士課程修了。オリンパス光学工業、KDDI研究所、タケダライフサイエンスリサーチセンター客員研究員、鈴鹿医療科学大学医用工学部教授を歴任。オープンデータを利用して、医療介護政策の分析や、医療資源の分布等に関する研究、国民の消費動向からみた健康と疾病予防の解析などを行っている。「血液型 で分かるなりやすい病気なりにくい病気」など著書多数。

(1)「老化は病気」とされ「年だから」が通じない時代に

公開日: 更新日:

 他も同様です。ロコモティブシンドロームには、変形性ひざ関節症や脊柱管狭窄症、骨粗しょう症、椎間板ヘルニアなどが含まれますし、CHFには弁膜症、不整脈、心筋症、急性心筋梗塞の後遺症などが入ります。

 それらの病気の原因は、喫煙、飲酒、運動不足、肥満、ストレスなど様々です。しかし突き詰めれば、いずれも「老化現象」です。年をとれば、内臓も筋肉も弱ってくるのは仕方がないことです。従来の医療では、不具合が出れば対症療法を施すだけでした。老化が原因だから、根本的な治療法はありません。

 しかしそれを「仕方がない」と諦めないのが新しい医療です。どの慢性疾患も、早期に発見し、生活習慣を改め、適切な治療を施せば、悪化を防ぎ、ちょっと大げさに言えば“新品同様”に戻すこともできるはず、と考えるわけです。このところ、これらの慢性疾患への注意喚起を促す広告やCMが急に増えてきたのにお気づきの方も多いでしょう。背景にはこうした動きがあるのです。

 のんびりと老化に身を委ねることが許されない時代が、すぐそこまで迫っているのです。若者は言うに及ばず、中高年世代も「歳だから」などと言ってられません。それが人生100年時代を迎えるということです。(つづく)

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    阪神・梅野がFA流出危機!チーム内外で波紋呼ぶ起用法…優勝M点灯も“蟻の一穴”になりかねないモチベーション低下

  2. 2

    梅野隆太郎は崖っぷち…阪神顧問・岡田彰布氏が指摘した「坂本誠志郎で捕手一本化」の裏側

  3. 3

    国民民主党「選挙違反疑惑」女性議員“首切り”カウントダウン…玉木代表ようやく「厳正処分」言及

  4. 4

    阪神に「ポスティングで戦力外」の好循環…藤浪晋太郎&青柳晃洋が他球団流出も波風立たず

  5. 5

    本命は今田美桜、小芝風花、芳根京子でも「ウラ本命」「大穴」は…“清純派女優”戦線の意外な未来予想図

  1. 6

    巨人・戸郷翔征は「新妻」が不振の原因だった? FA加入の甲斐拓也と“別れて”から2連勝

  2. 7

    時効だから言うが…巨人は俺への「必ず1、2位で指名する」の“確約”を反故にした

  3. 8

    石破首相続投の“切り札”か…自民森山幹事長の後任に「小泉進次郎」説が急浮上

  4. 9

    今田美桜「あんぱん」44歳遅咲き俳優の“執事系秘書”にキュン続出! “にゃーにゃーイケオジ”退場にはロスの声も…

  5. 10

    参政党のSNS炎上で注目「ジャンボタニシ」の被害拡大中…温暖化で生息域拡大、防除ノウハウない生産者に大打撃