著者のコラム一覧
池田陽子薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト

薬膳アテンダント・食文化ジャーナリスト・全日本さば連合会広報担当サバジェンヌ。国立北京中医薬大学日本校(現・日本中医学院)で国際中医薬膳師資格を取得。近著「1日1つで今より良くなる ゆる薬膳。365日」が好評発売中。

【桑の実】「水」を補って身体に潤いを与え、ほてりを解消する

公開日: 更新日:

 また、身体を潤わせることによって「余分な熱を冷ます」という役割も担っています。よって、水が不足すると体内が乾燥し、過剰な熱が生じてしまうのです。その結果、のぼせたり、手のひらや足の裏のほてりが引き起こされます。とくに手足のほてりは、陰虚の代表的な特徴とされています。

 そのほか、潤いが不足していることによって喉が渇きやすい、肌の乾燥、ドライアイ、便秘といったトラブルも見られがち。改善のためには身体の熱を鎮めて、水を補う食材を取り入れることが大切です。

 おすすめは桑の実。桑の果実で、柔らかい粒が集まった細長い形をしています。初夏の頃に赤黒く熟し、そのまま食べても甘酸っぱくて美味しいフルーツです。英語ではマルベリーと呼ばれ、「美に貢献するフルーツ」としても注目されています。桑の実を乾燥させたものは「桑椹(そうじん)」と呼ばれ、生薬としても使われています。水を補い、身体に潤いを与えて余分な熱を下げる優れた働きがあります。

 また、中医学において「腎」と呼ばれる臓器の働きを高め、アンチエイジングに威力を発揮します。さらに「血」を補う効果も高く、貧血やめまいなどのトラブルを改善。耳鳴り、便秘、不眠などにも役立つという、スーパーフルーツなのです。

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元大食い女王・赤阪尊子さん 還暦を越えて“食欲”に変化が

  2. 2

    今の渋野日向子にはゴルフを遮断し、クラブを持たない休息が必要です

  3. 3

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  4. 4

    大食いタレント高橋ちなりさん死去…元フードファイターが明かした壮絶な摂食障害告白ブログが話題

  5. 5

    YouTuber「はらぺこツインズ」は"即入院"に"激変"のギャル曽根…大食いタレントの健康被害と需要

  1. 6

    大食いはオワコン?テレ東番組トレンド入りも批判ズラリ 不満は「もったいない」だけじゃない

  2. 7

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  3. 8

    「渡鬼」降板、病魔と闘った山岡久乃

  4. 9

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 10

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!