【桑の実】「水」を補って身体に潤いを与え、ほてりを解消する
また、身体を潤わせることによって「余分な熱を冷ます」という役割も担っています。よって、水が不足すると体内が乾燥し、過剰な熱が生じてしまうのです。その結果、のぼせたり、手のひらや足の裏のほてりが引き起こされます。とくに手足のほてりは、陰虚の代表的な特徴とされています。
そのほか、潤いが不足していることによって喉が渇きやすい、肌の乾燥、ドライアイ、便秘といったトラブルも見られがち。改善のためには身体の熱を鎮めて、水を補う食材を取り入れることが大切です。
おすすめは桑の実。桑の果実で、柔らかい粒が集まった細長い形をしています。初夏の頃に赤黒く熟し、そのまま食べても甘酸っぱくて美味しいフルーツです。英語ではマルベリーと呼ばれ、「美に貢献するフルーツ」としても注目されています。桑の実を乾燥させたものは「桑椹(そうじん)」と呼ばれ、生薬としても使われています。水を補い、身体に潤いを与えて余分な熱を下げる優れた働きがあります。
また、中医学において「腎」と呼ばれる臓器の働きを高め、アンチエイジングに威力を発揮します。さらに「血」を補う効果も高く、貧血やめまいなどのトラブルを改善。耳鳴り、便秘、不眠などにも役立つという、スーパーフルーツなのです。