(4)リスクは「ある」「なし」でなく「量」で考える…いい加減な情報にだまされない

公開日: 更新日:

「いい加減な風説にだまされないためには、食品のリスクを回避する簡単な方法である『量』の概念をしっかり持つことです。添加物に限らず食塩のような化学物質でさえ、量が過ぎればすべてリスク要因になります。添加物を考えるとき、入っているかいないかではなく、その量が問題です。量が少なければ問題ないことは野菜の発がん物質ですでにお話ししました。そして市販の加工食品で現在使用されている添加物は確実に安全な量しか使用されていません。つまり、ある、なしにのみこだわり、量を語らない人はリスクの本質を理解していない人です」

 なお、「超一流の科学雑誌に掲載された、という情報もうのみにしてはいけない」と長村教授は言う。

「そもそも科学的根拠のある事実とは、同様の試験が何度も行われ、結果がいつも同じという事実の蓄積により得られるのであって、超一流の科学雑誌でニュースになるような研究はなおのこと、それが本当か追試してみようというきっかけにはなっても、それだけで事実とは言えません。まして食品を摂取するのは人間です。この良し悪しを判断するには科学的リテラシーの高さが要求されます。『危ない』という情報にすぐに飛びつかないことです」 =おわり

【連載】食品添加物とどう向き合うか

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    号泣の渋野日向子に「スイングより、歩き方から見直せ!」スポーツサイエンスの第一人者が指摘

  2. 2

    風間俊介がジャニーズJr.のセンターの座を捨てて都立高校受験に専念した意外な理由

  3. 3

    崖っぷち渋野日向子に「日本人キャディーと縁を切れ」の声…外国人起用にこれだけのメリット

  4. 4

    カズレーザーは埼玉県立熊谷高校、二階堂ふみは都立八潮高校からそれぞれ同志社と慶応に進学

  5. 5

    侍J井端監督に大ピンチ!ヤクルト村上、阪神才木ら米挑戦組「WBC全員辞退」の可能性

  1. 6

    松重豊は福岡の人気私立「西南学院」から明大文学部に 学費の問題で日大芸術学部は断念

  2. 7

    そうだ、風邪をひけばいいんだ!減量に行き詰まった末、裸同然で極寒の庭へ飛び出した

  3. 8

    カムバック星野監督の“2カ月20kg”の無茶ぶりに「嫌です」なんて言えるはずもなく…

  4. 9

    今オフ日本史上最多5人がメジャー挑戦!阪神才木は“藤川監督が後押し”、西武Wエースにヤクルト村上、巨人岡本まで

  5. 10

    三谷幸喜がスポーツ強豪校だった世田谷学園を選んだワケ 4年前に理系コースを新設した進学校