ぐっすり眠りたければ寝室のエアコン設定を25度超にしてはいけない
就寝時は25度。昼間は、さらに快適と脳が感じる温度は低くなるので、22、23度の冷房設定がベストだ。昼間の冷房温度も、25度より1度上がるごとにパフォーマンスは2%落ちることが検証結果として出ている。
「光熱費やエコの観点での議論はあるかと思いますが、実際に冷房温度を下げるとどうなるかを、姫路市役所が検証した例があります」
冷房温度を下げることによりパフォーマンスが上がり、残業する人が、目に見えて減少。それまでよりも早い時間で全員が退勤し、残業が減ってエアコンや電気を消すことができた。1日約100万円の節約になり、生産効率が上がったという。
筆者も夏は深夜に何度も目が覚めることが気になっていたので、実践してみた。
冷房の設定温度28度を25度に変更。長袖長ズボン、厚めの羽毛布団を体に掛けた。
その結果、大きく変わったのはトイレの回数だ。冷房をつけて眠る季節は一晩で3回以上トイレに行くことも。ところが変更後、夜間のトイレは1回だけとなった。中途覚醒を繰り返すと夜間の尿産生を抑制する機能が働きにくくなるが、ぐっすり眠れるようになったことで、それが改善されたと考えられる。
さらに目が覚めた瞬間に「よく寝た」という爽快感があった。冷房をつけて眠り始めてから2カ月。ずっと休まっていなかった脳がようやく休めたのだろう。夜中に何度も起きる、日中眠気があるという人は試してみてはどうだろうか。