冬に増える「夜ひどくなる咳」の原因と対策…“夜間咳”を減らして感染症予防
風邪やインフルエンザをきっかけに副鼻腔炎を起こすことは珍しくない。
「副鼻腔炎は冬にひどくなりやすい。湿度が高い季節は症状が治っていたのが、冬の乾燥で鼻の粘膜の繊毛の働きが低下して異物の排出ができなくなり、炎症が起こって副鼻腔炎の症状がひどくなることはよくあるケースです」
今すぐできる対策としては、鼻うがいだ。生理食塩水(0.9%程度の塩分濃度。ぬるま湯500ミリリットルに塩5グラム弱が目安)を用意し、顔を下に向けて鼻の穴から入れ、もう片方の鼻、あるいは口から出す。炎症の原因となる異物が洗い流され、炎症が治りやすくなる。また乾燥対策は、喉と同様、鼻の繊毛の働きにもよい効果をもたらす。ぜひ取り入れたい。
冬に限ったことではないが、“夜間咳”では、咳喘息や逆流性食道炎の可能性もある。
咳喘息は、ゼーゼー、ヒューヒューといった喘鳴がなく咳だけが続く。痰が絡まない乾いた咳で、夜間・早朝に悪化する。
「気道が過敏になっているので、冷たい刺激(冷気や冷たい食べ物)に弱い。昼間の冷たい刺激で気道が少し収縮し、夜間になると副交感神経が優位になって気道が狭くなる生理現象が重なって、夜に症状が強く出ている可能性があります」


















