生きられるまで生きたい…故郷への帰郷が支えた最期の日々
「旅の前だから薬は今のままで行きます。ちゃんと帰ってきてくださいね」(私)
「大丈夫だよ。自由席で行くんだ」(患者さん)
「痛み止めを増やした方が、もう少し動きやすくなると思うんですが」(私)
「生きられるまで生きたいよ」(患者さん)
「痛み止めを使って動いて、筋肉も維持してほしいですね。予後の話は聞きたくない、ということはありますか?」(私)
「そんなのねえよ」(患者さん)
患者さんは終始、強気で明るく話していました。
しかし、東京に戻ってからは痛みを訴える電話が増え、解熱・鎮痛目的の点滴薬「アセリオ」や、医療用麻薬の「オキノーム20ミリグラム」、さらにロキソニンやフェントステープなどを使用するようになりました。ただ、麻薬を増やすと倦怠感が強くなり、食欲も落ちてしまいます。そのため患者さん自身は、これ以上薬を増やすことには強い抵抗感を示していました。
一方で、同居する内縁の奥さまは、「苦しんでいる姿を見るのがつらい」と話されます。


















