乳がんの患者は心筋梗塞のリスクがアップするのはなぜか
実際、乳がんと心筋梗塞をはじめとした動脈硬化性疾患は、いくつもリスク因子が共通しています。たとえば、「肥満」が挙げられます。
肥満は心臓にとって大敵で、過剰な脂肪蓄積は炎症性サイトカインを活性化させ、高血糖、高コレステロール、高血圧のリスクを高め、動脈硬化を促進して、心臓や血管の病気を発症しやすくすることがわかっています。また、肥満が進むと白色脂肪細胞が増えてアディポネクチンという生理活性物質の分泌が低下し、その結果、高血糖、高コレステロール、高血圧になりやすくなり、心臓病につながります。ほかにも、肥満によって過剰に分泌されるいくつかの生理活性物質により、血栓ができやすくなったり、血圧が上昇して心臓病のリスクがアップするといわれています。
一方で、肥満はとりわけ閉経後の乳がんリスクを高める重大な要因とされています。閉経後に脂肪組織が増加すると、「エストロゲン」という女性ホルモンが過剰に産生されて血中濃度が上昇し、エストロゲンを栄養源にして増殖するタイプの乳がんのリスクをアップさせるのです。


















