インターネットやAIで知識を学ぶ家族と在宅医療の新しい関係
「今朝食べました。介護食です。1日1000キロカロリーくらいです」(娘さん)
「しっかり食べられていますね」(私)
「パルスオキシメーターは少し低めに出ます。家では酸素飽和度が92~93%くらいです。でも本人は苦しさは訴えていません。過去に結核にかかり、5年前には肺がんもありましたが、放射線治療で完治しました」(娘さん)
診察中の受け答えから、娘さんがお母さまのためにインターネットや動画、AIを活用して積極的に医学的な知識を学び、日々のケアに生かしている様子がよく伝わってきました。近年は、医学の情報源の選択肢も増えました。それによって、具体的なケア方法や治療について患者さんやご家族から要望をいただくことも珍しくありません。
特に動画やAIは、情報を得るのに役立つツールです。うまく活用し、結果、介護するご家族や医療・介護職の負担が軽減することは、とても喜ばしいことだと思います。
一方で、その情報だけを頼りに判断してしまうことには注意も必要です。そのため最近ではAIに医療について質問すると、「最終的な判断は専門家に相談してください」と案内されることが多くなりました。ちょっとした疑問や、ご家族だけで判断できる内容はAIなどを利用し、最終的な確認は医療者が行う──。AIと医療者が互いの役割を生かし合う関係が、これからますます広がっていくのではないかと感じています。



















