心機能を回復させる5つの遺伝子が「心不全パンデミック」の救いになる可能性
■再生医療の普及につながる
今後、この研究がさらに進んでいくと、画期的な治療につながっていく可能性があります。
先ほど少し触れたように、心筋梗塞などで心筋細胞が壊死してしまうと、元に戻ることはありません。そのため、近年は骨格筋芽細胞やiPS細胞から作った心筋シートを使って心筋を再生させる再生医療の研究や開発が進められてきました。
しかし、iPS細胞や心筋シートの作製の費用は数千万円単位といわれているうえ、ひとりの患者さんにしか使えません。それが、心機能を改善させる遺伝子を組み合わせた核酸医薬品が開発されれば、開発費は莫大でも完成後はそこまで費用はかかりませんし、iPS細胞に比べれば手続きは複雑ではなく、それだけ多くの患者さんに使えて世界各国にも広まり、大幅にコストダウンできるかもしれません。
また、他人由来iPS細胞では拒絶反応が誘導されるリスクがあるのに対し、自身の遺伝子の働きを補う薬剤ならば、免疫反応などの副作用が生じにくいと考えられます。


















