(3)ストレッチの時間は「15秒」では無駄…やるなら「120秒」
さて、ストレッチを行うとして、どれくらい行えばいいのか迷うところでしょう。太もも裏側のハムストリングが硬い男女を対象に、ストレッチを週5回、6週間してもらった研究があります。
それによると、ストレッチの時間が15秒の人では、ストレッチを全くしなかった人と同じように、関節の柔軟性に有意な差が出ませんでした。有意差が出たのは、ストレッチの時間が30秒、60秒群です。研究者は「15秒間のストレッチは、関節の柔軟性改善の目的で行うとしたら無駄になるかもしれない」と述べています。
筋肉も含めて柔軟性を高める時間としては、私たちが研究を行っています。関節と筋肉の柔軟性を上げるには、関節だけの時よりも時間がかかり、120秒間のストレッチが必要との結果でした。正確に言うと、筋肉の種類によって柔軟性を上げるのに要する時間は異なるのですが、一つ一つ覚えるのは大変ですので、最大公約数的に120秒と覚えていただければと思います。
▽中村雅俊(なかむら・まさとし) 西九州大学リハビリテーション学部教授。2013~23年の10年間で「Expertscape」が発表するストレッチ分野の専門家部門で世界1位にランキング。また、米スタンフォード大学とエルゼビア社が発表する「世界で最も影響力のある研究者トップ2%」に選出されている。



















