妊婦の食事と胎児の体内時計の関係…「いつ食べるか」に注目
妊娠中の食事というと、「何を食べるか」「どれくらい食べるか」がまず気になるでしょう。しかし時間栄養学では、もうひとつ「いつ食べるか」にも注目しています。
その理由を示す興味深い動物研究があります。妊娠したラットに食事をとれる時間を一定の時間帯に制限した実験では、母ラットの脳にある中枢時計は明暗のリズムに同調したままでした。
一方、胎児では、脳の中枢時計である視交叉上核の時計遺伝子のリズムが約5時間、肝臓では約7時間、食事を自由にとった母ラットの胎児に比べて早まりました。つまり、少なくとも動物では、母親が「いつ食べるか」が、胎児の体内時計に時刻を伝える手がかりのひとつになり得るということです。
胎児は母体から独立して生活しているわけではありません。母体のメラトニンや体温、栄養・代謝に伴う変化など、さまざまな周期的な情報を受けながら発達しています。ただし、どの信号がどの程度、ヒトの胎児の体内時計の形成に関わっているのかについてはまだ研究途上です。
また、妊娠中の交代勤務や夜勤と妊娠転帰(その妊娠が最終的にどうなったかを指す言葉)との関係を調べた研究もあります。約20万人を含む62の観察研究をまとめた解析では、交代勤務や固定夜勤と早産など一部の妊娠転帰との関連が報告されています。


















