著者のコラム一覧
清水国明タレント

1950年、福井県生まれ。73年にフォークソングデュオ「あのねのね」で芸能界デビュー。2011年の東日本大震災以降、NPO法人「河口湖自然楽校」を拠点に被災地復興支援活動に積極的に関わっている。

過酷な避難所生活を救うのは「たき火と笑顔」 阪神・淡路大震災での思い出

公開日: 更新日:

③発災数日後

 日本観測史上最大のマグニチュード9.0を記録した東日本大震災から14年。いつどこで大地震が起きるのか不安は尽きないが、重要なのは備えだ。ボランティア活動に従事してきたタレント・清水国明がその極意を伝授。前回の当欄で「発災数時間後」の対応を聞いたが、連載最終回は「発災数日後」の動き方を教えてもらった。

  ◇  ◇  ◇

 発災から数日後というと、自宅待機の人はともかく、より苦労するのは避難所生活を余儀なくされる人でしょう。特に寒い時季は防寒が重要。冬季に発生した阪神・淡路大震災の支援活動に行った時のことです。避難所の体育館で皆さん掛け布団を2枚も3枚も掛けている。それでも皆、「寒くて仕方がない」と言う。それもそのはず、寒さというのは「上」でなく「下」から来るものです。

 だから、床から伝わってくる冷気を遮断すべきなのです。そのためには、段ボールなどを床に敷くこと。掛け布団しかなくとも、くるまるようにして寝て、下からの冷気を遮る。一番いいのは寝袋ですね。

 あと、体育館での雑魚寝に慣れていない人は、人から見られないよう段ボールなどでパーティションを作ること。周囲から見られ続けるのは非常にストレス。鼻クソひとつほじれないしね。避難所で用意される災害用パーティションは管理者による監視が必要だからか、天井が取っ払われているケースが多い。それでも、できれば、かまくらみたいに天井を作った方がいいです。1、2日ならまだしも、1~2週間も天井がない状態で過ごすのはシンドイと思います。

■関連キーワード

最新のライフ記事

日刊ゲンダイDIGITALを読もう!

  • 暮らしのアクセスランキング

  1. 1

    35年前の大阪花博の巨大な塔&中国庭園は廃墟同然…「鶴見緑地」を歩いて考えたレガシーのあり方

  2. 2

    クマ駆除を1カ月以上拒否…地元猟友会を激怒させた北海道積丹町議会副議長の「トンデモ発言」

  3. 3

    露天風呂清掃中の男性を襲ったのは人間の味を覚えた“人食いクマ”…10月だけで6人犠牲、災害級の緊急事態

  4. 4

    クマ駆除の過酷な実態…運搬や解体もハンター任せ、重すぎる負担で現場疲弊、秋田県は自衛隊に支援要請

  5. 5

    クマと遭遇しない安全な紅葉スポットはどこにある? 人気の観光イベントも続々中止

  1. 6

    石狩市民図書館(北海道)鮭、石狩鍋、俳句関連が豊富、新鮮な野菜も買える

  2. 7

    青森県の紅葉名所でクマが箱わな破壊し脱走の仰天…総入れ替えしたばかりだったのに

  3. 8

    クマ出没地域はどこも疲労困憊、我慢の限界…秋田では男女4人襲われ1人死亡3人重傷

  4. 9

    小川晶市長「ラブホ密会」の震源地…群馬・前橋市のナイトスポットで“まさかの声”続出

  5. 10

    倉田真由美さん「人生100年もいいけれど、一日一日を悔いなく生きたい」…夫の死を機に死生観・人生観に変化

もっと見る

  • アクセスランキング

  • 週間

  1. 1

    元大食い女王・赤阪尊子さん 還暦を越えて“食欲”に変化が

  2. 2

    今の渋野日向子にはゴルフを遮断し、クラブを持たない休息が必要です

  3. 3

    大谷翔平は米国人から嫌われている?メディアに続き選手間投票でもMVP落選の謎解き

  4. 4

    大食いタレント高橋ちなりさん死去…元フードファイターが明かした壮絶な摂食障害告白ブログが話題

  5. 5

    YouTuber「はらぺこツインズ」は"即入院"に"激変"のギャル曽根…大食いタレントの健康被害と需要

  1. 6

    大食いはオワコン?テレ東番組トレンド入りも批判ズラリ 不満は「もったいない」だけじゃない

  2. 7

    高市内閣の閣僚にスキャンダル連鎖の予兆…支持率絶好調ロケットスタートも不穏な空気

  3. 8

    「渡鬼」降板、病魔と闘った山岡久乃

  4. 9

    大谷翔平の来春WBC「二刀流封印」に現実味…ドジャース首脳陣が危機感募らすワールドシリーズの深刻疲労

  5. 10

    高市早苗「飲みィのやりィのやりまくり…」 自伝でブチまけていた“肉食”の衝撃!