石破首相vsトランプ大統領の直接交渉は早くも敗色濃厚…「関税撤廃→引き下げ」に方針転換か
専門家も相次ぎ悲観的に見方
関税交渉の行く末に、専門家も悲観的だ。
15日のNHK「日曜討論」で、同志社大教授の三牧聖子氏(米政治・外交)は「撤廃は正直難しいのではないか」「じりじりと(撤廃の)可能性が閉ざされていっているような状況」と指摘。元駐米大使の藤崎一郎氏も「ウィンウィンはなかなか難しい」「(交渉結果に)あまり大きな期待を持ってはいけないのではないか」との見解を示した。
もはや首脳同士の直接交渉の前から“勝負あった”の雰囲気が漂っている。
「交渉を経ても恐らく自動車関税は25%のままでしょう。トランプ氏が見直すとすれば、米国内の自動車価格が上がるなど、実害が生じてからではないか。例えば米フォードは定価から値下げして販売していますが、日本車が値上がりすれば、値下げする必要はなくなる。そうなるとトランプ信者も騒ぎ始めるでしょうし、支持者から突き上げをくらえばトランプ氏も関税見直しに舵を切らざるを得なくなると考えられます。いずれにせよ、交渉自体にあまり期待はできません」(経済ジャーナリスト・井上学氏)
安倍政権時代の日米貿易協定で約束した日本車への「関税ゼロ」はどこへやら。理不尽なトランプ大統領に、石破首相たちは右往左往させられているだけだ。
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日本の「交渉役」に抜擢された、石破首相の腹心、赤沢亮正経済再生担当大臣はどんな人物なのか。●関連記事【もっと読む】『トランプ関税「交渉役」に大抜擢…石破首相の腹心こと赤沢亮正経済再生相の“ホントの実力”』で詳しく報じている。